小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

【第八回】お祭りマンボゥ

INDEX|7ページ/29ページ|

次のページ前のページ
 

黒い玉から生まれた物体は本殿境内前の鳥居を遥かに超える高さ、大きさまでになった
「な…んなんだ…;」
今目の前で起きていることが自分達の今まで見てきた育ってきた体験してきた物事からはかけ離れ過ぎているせいなのか【結界】らしき空間に閉じ込められたらしい生徒達はただ呆然、漠然として立ち尽くしている
「何かの出し物…だよな?」
一人の生徒が呟いた
「祭りだもんな…そうだよな」
誰かに同意を求めるように生徒が言う
「そう…だ! 出し物だ! 出し物ッ!!」
不安をかき消すかのように誰かが大声で言った
『ギュィィィイイイイイイ!!!!!』
その途端黒い玉から生まれた物体が鳴き声とも取れなくはない声を上げた
「い…いやぁああぁぁああああ!!」
糸が切れたかのようにミヨコが悲鳴に近い声をあげハルにしがみつく
「悠助には近づけさせない…ッ!!」
浴衣のままその物体よりも高く飛び上がった慧喜が宙返りをすると浴衣が一瞬で摩訶不思議服に変わり手には大きな三又の鉤が握られていた
「はぁッ!!」
そしてそのまま鋭い鉤をその物体に向け振り下ろす
「慧喜!!」
悠助が叫んだ
「ゴ等はとりあえず…」
ゴが結界の壁に沿ってざわめきだした生徒達を見た
「アイツ等を守るんだやな」
ゼンが駆け出すとゴもそれに続く
「コレもお前等の仲間か?;」
打った尻がまだ痛むのか尻をさすりながら京助が緊那羅に聞いた
「違うっちゃッ!; 下がってるっちゃ京助!!」
緊那羅が声を上げて京助に言う

ズジャ---------------------------ッ

という音がして慧喜が地面に着地し体制をすぐさま整え玉から生まれた物体を見上げた
「やった!?」
慧喜の鉤によって深く切り裂かれた物体を見上げて慧喜が声を上げる

『キョウ…ユウ…』

ゴポゴポと何かが湧き出るような音と共に聞こえたその声はおそらくその物体が発したもので
「もしかして…御指名はいっちゃってません?; 京助君…」
坂田が京助に言った
「俺ってばもててもててでまぁ…;」
京助が微かながらも後ずさった
「悠も…みたいだったけど」
南が引きつった笑顔で言う
『ギュイィイイイイイイ!!!!!!』
さっきと同じような鳴き声を上げた物体から黒い触手の様な物が数本生まれ勢いよく地面を走り出した