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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回】お祭りマンボゥ

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坂田がまた動いたことに怒鳴ろうとした京助が足に絡んでいた触手から力が抜けたことで怒鳴るのを途中で止めた
「…捻挫…くらいね;」
中島がほくそえんだ
「そういうことですか…;」
南が同じくほくそえんだ
「だ-----------------------------------------ッ!!;」
緊那羅(きんなら)の光が京助の足を掴んでいた触手を切ったらしく京助と3馬鹿がお約束のごとく落下を始めた

「ぅ…」
「慧喜!?」
微かに動いた慧喜のまつげを見て悠助が慧喜の名前を呼ぶ
「悠助……!! 怪我は!? どこも怪我してない!?」
慧喜が飛び起きて悠助の体を見る
「僕は…全然…でも慧喜…」
「よかった…」
言いかけた悠助の体を慧喜が抱きしめた
「俺は悠助が怪我してないなら大丈夫…」
悠助の手を取って慧喜が微笑んだ
「…悠…いい嫁さんもらったなぁ…チクショウ;」
浜本が口の端を上げて言った
「…アイツは!?」
慧喜が思い出したように物体の方向を見た
「…何してんだアイツ等…」
ハルがぼそっと呟いた
「…さぁ…」
ミヨコが答えた

「義兄様…馬鹿っぽい」
慧喜が顔を上げてみたのはいいだけ団子になってこんがらがってウゴウゴしている京助と3馬鹿
「見てないで助けんかいッ!!;」
坂田が怒鳴る
「…ッ;」
どうやら落下した時に誰かの何かが当たったのか中島が大事なところを抑えて振るえている
「重いッ!!;」
一番下敷きになっている京助が怒鳴った
「いや…だって出られないし」
結界内の一人の生徒が言うと生徒一同揃って頷く
「ギャー!; 南が白目むいてるッ!!;」
隣にいた南を見て坂田が叫ぶ
「早くバラけろバラけろ!;」
ウゴウゴ蠢きながらなんとか絡みを解除し南を人間タンカしつつ京助達が結界の側にやってきた

「悠助…ここにいて」
慧喜が悠助の肩に手を置いて立ち上がった
「慧喜…?」
悠助が慧喜を見上げた
「お前等悠助に怪我させたら毛皮にするからな」
ゼンゴを睨んで慧喜が言った
「…本当にしそうなんだやな;」
ゼンが呟いた
「慧喜; お前大丈夫なんか?;」
京助が南を下ろしながら慧喜に聞く
「俺はそんなにヤワじゃないよ義兄様…言ったでしょ? 俺は悠助の子供を産むって…」
慧喜が手を上げると投げ捨てたはずの鉤が現れた
「だから…大丈夫。…待ってて悠助」
泣きそうな顔で慧喜を見上げた悠助の頭を慧喜が笑顔で撫でた
「僕…僕は…僕も何かできないかな…ッ…僕だって慧喜を守りたいよ…っ」
悠助が慧喜に抱きついた
「…悠…」
白目をむいてる南を突付いたり頬を引っぱったりの手厚い看護 (仮)をしながら京助達が悠助を見た
「…じゃぁ悠助…」
慧喜がしゃがんで悠助と目線を合わせた
「アイツを倒したらね…」
慧喜が微笑んだ
「俺を思い切り抱きしめてそして【おかえり】って笑って言って?」