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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第八回】お祭りマンボゥ

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「…私だってコレだけが武器ってワケじゃないっちゃ」
そういうと緊那羅が二本の武器笛のうちの左手に持っていた武器笛を腰に戻した
「…緊那羅?」
3馬鹿と京助に背を向け物体を見る緊那羅の名前を中島が呼ぶ
『キョウ…ユウ…』
物体がまた京助と悠助の名前を発すると緊那羅が武器笛に口をつけた

「ハッ!」
ゼンの着物の袖が翻りゴの爪が触手を切り裂いた
「やれ-----------ッ!!」
「いけいけッ!! そこだっ!!」
結界の中から生徒達の声援が巻き起こる
「慧喜…」
ゼンゴが触手を攻撃している場所から少し後ろに下がった場所で悠助が慧喜の頬に手を当てた
「大丈夫だよ悠」
そんな悠助にミヨコが笑いかける
「この子お前のこと大好きだっていってるしお前残していかねぇって」
背の高いハルが悠助を見下ろして言う
「うん…」
擦りむけた慧喜の頬の血を自分の甚平の裾でふき取るとソコに水滴がひとつ落ちた
「悠?」
浜本がしゃがんで結界越しに悠助の顔をのぞきこんだ
「僕が…僕がもうすこし強かったら…もう少し…っ」

白い布、ソコから見える口元が再び笑みを浮かべた
「…【来た】かな…?」

高らかに響いた緊那羅の笛の音
「何だ?;」
京助、そして京助にしがみついている3馬鹿、結界の中の生徒達が緊那羅を見る
「こんな時に笛なんか…」
坂田が言いかけたその時 緊那羅の周りに現れた5つの緑色の光
「ば…万国びっくりショー…」
南が呟く
「今更だろ;」
京助が口の端を上げて言った
「京助」
緊那羅が武器笛から口を離して京助の名前を呼んだ
「守るから」
突然名前を呼ばれてきょとんとしていた京助に緊那羅が振り返らずに言う
「…お…おう?;」
どもりながら京助が返事をした
「でも…捻挫くらいは許してほしいっちゃ」
そう言って振り返った緊那羅が苦笑いを3馬鹿に向けた
「…へ?;」
3馬鹿と京助がそろって声を上げると緊那羅が触手の上からまた飛び上がった
5つの光が楕円形になり多方向に向けて散らばる
「おおお!!;」
ソレを見ていた全員から声が上がった
『ギュィイイイイイイイイ!!』
緊那羅が放った光が物体を切り裂いていく
「何で早くやらなかったんだよ! そんな技もってんならさッ!!;」
中島が言った
「笛吹くヒマなかったんだっちゃッ!;」
「あ…なるほどね」
南が妙に納得したように言う
「すげぇ!!;」
「だから動く…」

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