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お下げ髪の少女 後半

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「笑ったね。いい傾向だ。そうこなくちゃいけねえ」
「失礼ですが、本当に小説を書いておられますか?」
 男は困惑を見せた。しかし、すぐに笑顔に戻った。
「あんた、俺の小説、読んでるかもよ」
「じゃあ、有名な作家のかたなんですね」
 緒方はまた、感動を覚えていた。
ミックスサンドとフライドチキン、サラダ、そして水割りのグラスが二つきた。
「遠慮しないでやってくれ、頼みがあるんだ」
「頼み、ですか?」
「このテーブルを見てくれよ。これだけ投資したんだ」
「はい」
「すこしは聞いてくれなくちゃ」
「はい。で、その頼みとは?」
「若いね。本当は四十過ぎ、なんてこと、ないだろうね」
「三十歳にはなってません」
「そうかい。まあ、いいや。実はね、若い世代が読んでいる雑誌から、原稿の依頼がきた」
「はい」