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趣味人の恋 7 (21~最終章)

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添付した写メは僕の昼食として注文した『洋食・デザートセット』です(((^^;)
後ろは『海老チキンマカロニグラタン』です。
流石に『香り、お誕生日おめでとう♪』のプレートはありませんが…

心の中で祝福しました…
堪えましたか大粒の涙が出ました…

かろうじて、号泣することには至りませんでしたが、
作業服姿で、ショートケーキを前に涙する中年男など、誰が見たいものでしょうか・・

後で自分で苦笑しました。
その時の写真を添付します。」


翌日妹さんから返信があった。

『日付 2009年12月10日 10時01分
件名 Re: 有難うございます。
「洋食・デザートセット」を姉はあなたさまに寄り添いながら食べたでしょう。
「マカロニグラタン」は彼女の好きな食べ物で、自分でも
上手に作っていました。

素晴らしいお誕生日プレゼントでした。

ありがとうございます。

これからもずっと彼女はあなた様を見守り、毎朝
笑顔で「♪おはようございます♪」と話かけることでしょう。

見事な【藤の花】があなた様のシンボルになっているのを
見まして、また涙したわたしです。

【遺稿】お待ちでしょうね。

少しだけ時間をくださいませね。』

-----------------------(p.139)-----------------------

【夢の途中】
                  来生たかお/来生えつこ

      サヨナラは別れの言葉じゃなくて

      再び逢うための 遠い約束

      いまを嘆いても 胸をいためても

      ほんの 夢の途中

      このまま 何時間でも

      抱いていたいけど

      ただこのまま 冷たい頬を

      あたためたいけど・・・


      都会は秒刻みのあわただしさ

      恋もコンクリートの かごの中

      君がめぐり会う 愛に疲れたら

      きっと 戻っておいで

      あいした 男たちを

      想い出にかえて

      いつの日にか 

      僕の事を

      思い出すがいい・・

      ただ心の

      片隅にでも

      小さくメモして・・


      スーツケースいっぱいに詰め込んだ

      希望と云う名の 重い荷物を

      君は 軽々と きっと持ち上げて

      笑顔見せるだろう

      愛した 男たちを

      輝きにかえて

      いつの日にか

      僕の事を

      思い出すがいい

      ただ心の

      片隅にでも

      小さくメモして・・    

-----------------------(p.140)-----------------------


===================================================
章タイトル: 第25章 遺稿
-----------------------(p.141)-----------------------

 【 Time to say goodbye 】

                 元詩:F・サルトーリ
                 歌唱:サラ・ブライトマン        
  私は一人でいると 水平線を夢見る
  そして何も言えなくなってしまう・・
  そう、わかっているの・・      
  部屋の中は暗くて 陽の光も届かない・・
  あなたが私のそばにいないと・・
  窓から私の心を 皆に見せよう
  あなたが灯して
  わたしの心の中に閉じ込めた灯・・
  あなたが道端で見つけた この灯を・・

   Time to say goodbye

  あなたと暮らしたこともない
  訪れた事すらない 新たな場所で
  わたしは生きていこう・・
  あなたと共に 旅立とう・・

  船に乗り 過去と云う海を渡り
  分かっているわ
  未来への旅立ちだと云う事を・・

    It’s time to say goodbye

  あなたが遠くにいる時 水平線を夢見る
  そして何も言えなくなってしまう・・
  そう、分かっているの
  あなたはわたしと共に いるって云う事を・・

  月のようにわたしのもとを離れず
  太陽のように わたしのそばに居てくれる
  わたしと共に・・

    Time to say goodbye

  あなたと暮らしたこともない
  訪れたことすらない 新たな場所で
  わたしは生きていこう
  あなたと共に旅立とう

  船に乗り 過去と云う海を渡り
  分かっているわ
  未来への旅立ちだと云う事を・・

  あなたと共に わたしは生きて行く
  あなたと共に 旅立とう

  わたしはあなたと共に・・

-----------------------(p.142)-----------------------

『2009年12月11日 9時53分
件名 【遺稿】



♪おはようございます♪ チュッ♪

こんな書き出しで始まる朝。

外は雨でも嵐でも二人には関係ありませんでしたね。

運命を享受し残された日々を滅入らず楽しくと思い
入会した趣味人倶楽部。
まさかそこで運命の人に出会うことになろうとは。

「キリさん」絡みでお知り合いになったあなた。

「ママ、アメリカン一つ」と【喫茶ラベンダーの香り】
のドアーをもどかしげに開けての注文。
閉店間際の来店でママに叱られたあなた。

「この曲なんやったかなぁ・・ああ、気持ち悪い、
 ママおせて?」
「この小説の登場人物の名前、わからへん。
 ママ、誰やった?」

釣りに行ってはお魚を上手に料理してくださったり、
ある時は留守の間に冷蔵庫にお魚を入れておいて
くださいましたね。

さりげなく優しさを覗かせるあなたに身構えて
しまった私です。
わたしは人を愛してはいけない境遇にいましたから。
でも、人間の心は弱く、脆く毎日のように来店して
くださるあなたをいつの間にか待つようになって。

-----------------------(p.143)-----------------------

北海道から大阪へ。

あなたのマイフレ申請を喜んで受けたのを思い出します。

京都北野白梅町で待ち合わせた初デート。
着物姿の私を誇らしげにエスコートしてくださった
あなた。初夏の美しい嵐山でした。

2回目のデートは宇治の平等院に藤を観賞に行くはず
でしたが、手違いで実現しませんでした。
                       

大阪に移ってからのHNは【忘れな草】になりましたが、
あなたは引き続き私を「香りさん」と呼んでください
ました。

同世代を生き、見るものや聞くものに共通点が多く
ありましたね。』
                  


『 「香りさん」から【香り】に呼び方が変わったのが
5月4日でした。