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郷田三郎(G3)
郷田三郎(G3)
novelistID. 29622
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神々と悪魔の宴 ⑤<太陽と月と虹の話>

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 ただでさえ強い太陽光をさらに渾身の力で浴びせられたティアは一瞬だけ眩い輝きを放ちましたが、その一瞬後にはバラバラに砕け散り小さな水の欠けらとなって消えてしまったのでした。
 その時に注がれた太陽の愛そのものである光もスペクトルにまで分解され太陽の周りに放射状に吹き飛ばされたのです。
 その七色の涙とも言える虹はいつまでもそこで光り続けるかと思われましたが、やはりそれもやがて太陽の光の強さに吹き飛ばされ消えてしまったのでした。

 月はその事を知ると悲しみのあまりに自ら命を絶とうとしましたが、そのような事は許される筈も無く、ただ神の怒りをかい、死ぬほどにやせ細っては復活するという悲しい運命《さだめ》を負わされてしまったという事です。


 おわり
      04.03.21

№068