趣味人の恋 2 (5~8章)
何故か、香りさんが遠くに行ってしまうような気がしたからだ・・
今、北海道に居る彼女が自分の居る関西に来ると云うのだから、むしろ近くなるのに・・
けれど、引っ越しを切っ掛けに「退会する」ことも在りうると恐れたからだった。
-----------------------(p.21)-----------------------
翌朝、彼女から伝言が入っていた。
「マイフレになる『メリット』は何ですか?そして『デメリット』は?」
「マイフレになるメリットは・・・・『お互いをより深く知ることが出来ること』かな?^^;・・
デメリットは・・・・・『お互いをより深く知ってしまうこと』かな?^^;・・」
「・・・分かりました。
でも、今はお受けすることは出来ません。
実は、来週、関西に引っ越すのです。
私は元々関西出身なのです。」
「香りさん、分かってましたよ(*^^)v
前に、マンマミーアの話をしていた時に、『それ程ヤイノヤイノ云う程の作品ではありません』って云うてたやろ?
それで僕、『アレ?香りさん、もしかして・・・^^;・・』と思ったんや(^。^)y-.。o○」
「そうですか、バレてましたか(^0_0^)・・
だから今週末にはこちらの始末をして向こうに行きます。
だから、向こうについて落ち着いたら、私の方から【マイフレ申請】します」
「香りさん、きっと?(-。-)y-゜゜゜」
「はい、きっと♪(^_-)-☆」
僕は香りさんの言葉を信じることにした。
否、信じる他なかった・・
ここは、相手の確かな身元も、名前も分からない
【妄想の世界】なのだから・・
-----------------------(p.22)-----------------------
===================================================
章タイトル: 第6章 忘れな草
-----------------------(p.23)-----------------------
【第6章】
香りさんは、北海道を発って行った
香りさんの部屋はそのまま
すぐにはネットの再開は出来ないかも知れない
僕は返事が無いの承知の上で、毎朝【顔文字】だけの
伝言を残した
「(^_^)/→(+_+)→( ..)φメモメモ→(^_-)-☆」
「(^_^)/→( ^^) _U~~→(*^^)v」
「(^_^)/→(^。^)y-.。o○→(^.^)/~~~→(#^.^#)」
「・・・・・・(/_;)・・・・・・・」
「・・・・(>_<)・・・・・・」
香りさんが関西に来て6日目の朝、僕の部屋に伝言があった♪
【FORGET ME NOT】
これが香りさんの新しいHNだった♪(#^.^#)
-----------------------(p.24)-----------------------
【FORGET ME NOT】
これが香りさんの新しいHNだった♪(#^.^#)
「こんにちわ♪ご無沙汰してました♪(^_-)-☆
留守中、ずっと無言の伝言を残していてくれたのですね♪」
「香りさん、良く帰ってきてくれたなぁ~♪(#^.^#)
これ、新しいHNやな♪(^。^)y-.。o○『忘れな草』のことやな?
なんで【ラベンダーの香り】ではアカンの?」
「そうです♪(*^^)v小さくて可愛い花でしょ?私の大好きな花のひとつです♪【ラベンダーの香り】は北海道に置いて来ました。」
僕はこの時、彼女の云った言葉の本当の意味をまだ理解していなかった
「でも、僕は『香りさん』って呼んでエエやろ?
『フォゲットミーノットさん』とは長うて舌噛むしなぁ(>_<)・・」
「うふふ♪^m^・・旦さんのお好きなように♪(^_-)-☆」
こうして、香りさんとの楽しい朝の習慣は復活した♪
僕はその日、香りさんに再度『マイフレ申請』をした。
-----------------------(p.25)-----------------------
翌朝、申請は受け入れられていて、僕と香りさんは晴れて?^^;【マイフレ】となった(^_-)-☆
早速ミニメールが入っている♪
「マイフレ申請、有難うございます♪(^_-)-☆
今度は私の方からすると云っていたのに御免なさいね♪
今後ともヨロシクお願いしますm(__)m」
「早速、承諾して頂いて、有難う(*^^)v
ところで香りさんは花が好きなんやね♪前のHNもラベンダーやし、今度は忘れな草♪(^_-)-☆」
「ラベンダーは亡くなった主人が好きでしたの・・・
14年前、神戸の震災で亡くなりました。」
「え!ご主人を神戸の震災で・・・それで北海道に?
北海道には御親戚でも居たの?」
「いえ、知り合いは居ましたが・・・誰も知らないところで暮らしたくなったのです。」
僕はそれ以上深くは聞けなかった・・
僕はこのサイトが全くの【ネットデビュー?^^;】だったが、
このような【場所】での人の触れ合いは、余り詳しく根掘り葉ほり詮索するものではないと、本能的に感じていた
「ふ~ん、ご主人の事、愛していたんやね♪(^。^)y-.。o○」
「うふふ♪それはどうかしら(^_-)-☆」
香りさんはそう応えた。
-----------------------(p.26)-----------------------
「それより、北海道の【ラベンダーの香り】は喫茶店だったでしょ?【FORGET ME NOT】は何のお店が良いかしら?
居酒屋にしましょうか?えい吉さんが板前さんで♪うふふ♪(#^.^#)」
「あははは♪^^;・・実は僕、全然お酒飲めないんや(+_+)・・
酒呑めへんのに、居酒屋って^^;・・・香りさんは飲めるの?」
「あら、私も全然呑めないんです(#^.^#)」
「え?ホンマ?\(◎o◎)/!そんなん、女将も板前も呑めへん居酒屋って、1週間で潰れるで!(^。^)y-.。o○」
「あら、ホント♪(*^_^*)でも、何時も一緒に居られるから『居酒屋も良いかなぁ~♪』と思って・・」
僕はドキッとした♪^^;・・
やっぱり、表の伝言板で話している時とミニメでは全然違う♪^^;・・
何て云うか・・・
やはり伝言板では人に見られている訳だから、感情を表に出せない。
云わば、街中の喫茶店のカウンターで話している感じ?^^;・・
しかしミニメだと、『個室で二人っきりで話している感じ』だ♪(#^.^#)・・
『何時も一緒に居られるから良いかなぁ~っと思って♪』
まさに、『居酒屋・兆次』の世界やないかぁ~!
何か、自分でも『良い雰囲気♪』だと思えた(*^^)v
香りさんも、『妄想』が好きなようだった♪(^_-)-☆
でも結局北海道と同じく喫茶店にした^^;・・
場所は大阪の下町(福島区あたり?^^;・・)
表通りから2筋位入ったウラ通り。
お店の広さは10坪位。
【ラベンダーの香り】同様、5~6人座れるカウンターと、
作品名:趣味人の恋 2 (5~8章) 作家名:ef (エフ)