古都・純情物語 5 (15~16章)
散歩して来たら?太郎ちゃん♪(^0_0^)
ねえ、瑛子さんもその方がお宜しいでしょ?(^。^)y-」
「はい、ママ♪(#^.^#)」
「瑛子、そうさせて貰いなさい♪ね?(*^。^*)」
「(・_・;)・・はい・・」
瑛子は不承不承に席を立った・・
二人はホテルの中の小さな枯山水の庭園を歩いた。
太郎は瑛子の二歩先を歩き、時々振り返って
嬉しそうに笑った。
ただそれだけで会話をする訳でなく・・
彼にとって、瑛子と一緒にいるだけで嬉しかった
のかも知れない・・・
私立とは云え、曲がりなりにも「薬大」を卒業している
のだから、「それなりの学力」の片鱗が感じられても
不思議ではない筈なのに、この男はまるで小学生の
男の子のようだった・・
丁度、おもちゃを買い与えられた男の子のように・・
小さな庭園をただ一周するだけで二人は席に戻った・・
「あら、太郎ちゃん、戻って来たの♪どう、楽しかった?」
「うん♪ママ、楽しかった♪(*^^)」
太郎は満面の笑みで返事した・・
「そう、良かったわねぇ~♪(^。^)y 瑛子さん、一度ウチの
箕面にある別荘にいらっしゃいませんこと?
今、モミジがものすごく綺麗に紅葉してますのよ♪
ねえ、お母様もご一緒に、如何です?ねえ、太郎ちゃん♪」
「うん♪ママ(^v^)」
そんな調子で、見合いは終わった・・・
「アレは・・・・酷いなぁ・・(ーー゛)・・・・・
枚方のおっちゃんも、分かってたんやろか?(-。-)y-゜゜゜」
母は、相手に不快な思いをさせないため適当にお追従は入れてたものの、
あんな「マザコンの塊」みたいな男の元に、
娘を嫁に出せる訳がないと冷静に観察していた。
「瑛子ちゃん、アンタ、断ってもええやろ?」
「うん♪お母ちゃん♪(#^.^#)」
「なんぼお金があっても、女の幸せは買うこと出来ひん・・
まあ、無いより有る方がマシ、位なもんや♪(^_-)-☆
アンタはお母ちゃんと同じ看護婦の道を目指してる
のやから、何にも男はんに頼ることあらへんえ♪
ちゃんと、手に職付けたら、食べて行くこと位、
何てことあらしまへん♪(^。^)y-
お母ちゃん、アンタがそないならんように
看護婦にしたかったんや♪(^0_0^)
アンタが自分の幸せを自分で掴む為にも・・
今日の向こうはんの奥さん、なんえ~?(ーー゛)
アンタのこと、品定めするように見てはったえ!(ーー゛)・・・
あんな母親にべったりの男、もォ~お母ちゃん、見てて張り倒したなったわ!
(--〆)
まあ、枚方のおっちゃんには、お母ちゃんから
よう言うとくさかい、アンタは心配せんでもよろしい」
「お母ちゃん、ありがとう♪(*^^)v」
「その代り、言うとくえ(ーー゛)・・・・
ちゃんとした看護婦になるまで、男はんとの付き合いは
一切アカンえ!(--〆)・・・・
瑛子、分かりましたな?(;一_一)ーーーー」
「・・・・はい・・(>_<)・・・」
瑛子はそう答えるしかなかった・・・
(ToT)/~~~
第16章
大阪から帰っても優一と瑛子はなかなか逢えなかった…
優一達のコンサートは後一週間を切っていたし、瑛子達も
後期試験に突入していた。
試験を終えた瑛子は、川田悦子の病室を訪ねてた。
『川田さん、お加減如何ですか?(^.^)』
『あ、瑛子ちゃん、久しぶりやな(^0_0^)…
具合、あんまり、ようないわ(+_+)…こんなんで大晦日、亀岡帰れるなかぁ(._.)…』
『何言うてるの、川田さんらしくも無い(((^^;)弱気はアカンよ♪』
川田の容態はこのところ悪化していた…
『ところでドナイや、彼氏とデートしてるか?(^_-)☆』
川田には、優一と付き合っていることは報告していた。
『…うん、電話は時々してるねんけどなぁ…(._.)…彼も私も今忙しいしなぁ…』
『何言うてるんやな、大阪東京の遠距離恋愛やあるまいし、
おんなじ京都市内に居るんやないか、ご飯食べる時間削ってでも逢いに行かんかいな!(-_-;)』
川田は瑛子の事になると、自分の事以上に熱くなる。
『うん、分かってる♪(*^^*)それでな、明日試験が終わったら
差し入れ持ってフジ大(藤井大丸)、行ってこよて思ってる♪
(*^^*) 優一君、ビックリするやろな♪(^.^)』
『そらええわ♪(^0_0^)何持って行くんや?
美味しいモン持って行きや♪(^_-)☆』
『うん♪手作りのドーナッツ♪(^_-)-☆
ウマいこと出来るか心配やわ((+_+))・・・』
『男の胃袋、ギュッと掴むねんで!(--〆)そしたらイチコロや♪(^_-)-☆』
川田悦子の顔に生気が蘇った♪
優一達「カミカゼ」はコンサート3日前で仕上げの段階に入っていた。
「アカンアカン!(ーー゛)俊っちゃんと東野の音、ずれてるやんけ!
もう一回アタマからや!(-_-)/~~~ピシー!ピシー!」
普段は温厚な方の優一ではあったが、自分たちのコンサートを目前に控え、
かなりピリピリとしていた・・
前回の短大の学園祭と違い、例え500円でも入場料もとる・・
それはPAや会場費の経費に全て消えて行くのだが、
お金を取って聞いて貰う以上、無様な演奏をする訳にはいかない・・
また、ここまで応援してくれた仲間にも報いなければならない・・
「アカンアカン!武!テンポ、ずれてるやんけ!(-_-メ)」
「優ちゃん・・^^;・・・・・」
「なんじゃい!(ーー゛)」
「優ちゃん、そと・・・(*^^)・・→」
「そと?(;一_一)ジイーーーーーーあ!・・・・・・♪(^v^)」
優一の顔は一変した♪
遮音された金魚鉢(スタジオ)の外側に面するガラス窓から、
瑛子が微笑んで手を振っている♪(^.^)/~~~
「あ、瑛子ちゃん、びっくりした~♪(*^^)」
「頑張ってるね♪(#^.^#)みんなに食べてもらおと思て♪
(*^。^*)こんなん作って来たんやけど♪」
「嗚呼~~ええ匂い♪!(^^)!瑛子ちゃん、ドーナッツ?」
優一より先に武が言った♪
「美味しいか分からへんよ^^;・・私、初めて作ったから(^^ゞ」
「いや、美味しいに決まってる!な?優~ちゃん?」
俊夫が優一の顔を覗き込んで言った(*^^)v
「(ーー゛)・・ええ~、オッホン!・・・・・
休憩しよか?(#^.^#)」
流石に『飲食禁止』の練習ブースの中では食べられないので、
6人はデパート屋上のベンチに腰掛け、瑛子手作りの
ドーナッツと魔法瓶に入れた紅茶を味わった。
「ウッマ!(*^^)v」
作品名:古都・純情物語 5 (15~16章) 作家名:ef (エフ)