小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
マナーモード
マナーモード
novelistID. 29058
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

お下げ髪の少女 前半

INDEX|28ページ/50ページ|

次のページ前のページ
 

「あら、仲いいわね。二人でやれば早いのかしら。緒方くんも飲んでね」
「美緒さん。僕がやりますから」
 グラスに冷蔵庫の氷を入れて出すくらいは緒方にもできた。緒方は飲まなかった。
 飲み慣れていないせいだろう。美緒の兄は十分もしないうちに眠くなったと云い、また二階へ行ってしまった。
あと片づけを二人でした。二階で飲んで来たらしいという推察が一致して、二人で笑った。漸く緒方の胸に、圧倒的な幸福感が押し寄せていた。
 そのあと、美緒がコーヒーを淹れるというのを緒方は制した。
「コーヒーに関してはプロですよ。あちらでお待ちください」
 緒方が二人分のコーヒーを居間へ持って行くと、ソファーに座っている美緒が、
「緒方さん、文通しませんか?」
緒方は驚いていた。美緒は緒方を隣に座らせようとしたが、彼は向かいの席に座った。
「文通ですか?」
「だめですか?」
「経験がないんです。最初は拝啓でしたっけ。それとも、前略?最後が敬具か、草々?それとも、かしこ?」