らくがき
落下
うとうとしていると
急に
身体の支えが無くなって
落下してゆく感覚に陥る
ドキリとして
僅かに覚醒
しかしまたすぐに
うとうとしはじめる
ゆらゆらした時間の合間に漂って
深刻な問題の提議が
そよ風の様にワタシの頬を撫でてゆく
低く唸るファンの音
赤い光の向こうで閃く気配
一定のリズムを刻むノイズ
そしてまた
身体の支えが無くなって
落下してゆく感覚に陥る
ガタリとして
微かに覚醒
しかしまたすぐに
うとうとしはじめる
砂時計の砂の様に
意識が収束して落ち込んでゆく
いつしか
落ち込んでゆくのは
身体ではなく
暗い意識の淵の底
抗うことも出来ず
暗転
<落下>2012.05.18