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秘められた想い

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「相変わらず横柄な態度で、堂々と生きてるでしょうね」
学業成績や指導力といった点では、田村は到底宮田にはかなわなかった。田村とは大きく異なり、宮田は資産家の息子でもあった。彼はやはりどこかの資産家の娘と結婚し、勝ち組としての生涯を送るに違いない。
だから、田村の心にはライバルに勝利したような快さはない。それについて理絵はどう思うかを聞きたかったが、我慢した。そのような話題は喜ばれない気がする。
京都駅構内の雑踏を理絵と手を繋いで歩きながら、彼は今までのことを考えていた。
彼は今日までの十二年間、いつでも理絵を思い出していたような気がする。そして、十二年後に、彼女の心をとらえた。
田村の提案でコーヒーショップに入った。熱いコーヒーを飲みたくなっていた。
「夏の山でね……」
理絵は驚いた表情を見せた。
「浩二さんも山登りしたの?わたしもよ」
田村は今日、三杯めだと思いながら、コーヒーを飲んだ。
「山の夜空に流れ星を見て……」
作品名:秘められた想い 作家名:マナーモード