自由 (詩集)
男の作ったもの
男はふっくらした顔だ
品のいい顔だとも言われてきた
男は酒を飲む
男は博打を好んだ
男は外に子供をつくった
その妻の顔は魔法使いのような顔だ
もとより陰気な性格だった
母性も無い
喜びの顔が出来ない
男のいうなりに生活してきた
そして魔法使いの顔が出来上がった
結果
少年院入りの息子が出来上がった
登校拒否の娘が出来上がった
男は一人で幸せそうな顔をしている
やっぱり神様なんていない
だがまてよ
男だけが神を信じていたのか
年老いて
男の妻が不治の病にかかる
男は毎日病院に通う
それさえも自己満足
子供たちは音信不通だ
男の妻の表情はうつろ
神なんていない
男の作ったものは
3つの不信心