こんな気持ち
京ちゃんは、傷つきやすい私の心を不安にさせないように、予定をいつも時間表示で知らせてくれた。
その言葉のひとつひとつに、京ちゃんの私を大切に思ってくれている気持ちを、感じることができた。
幸せだった。
何をしてても、何を見ても心が満ち足りていた。
そんなある日の朝、新聞の折り込み広告を見ていたら
Y旅行会社の日帰りバスツアーが目についた。
京ちゃんと一緒に行きたい。
そう思った。
その夜私は、迷いに迷い、考えに考えた末、京ちゃんにメールを書いた。
「えっと〜、そのぉ〜、うんと〜、つまりぃ〜、
あのですねぇ〜、ちょっとお願いがぁ〜
あるんですけど……。
もし良かったら〜、ダメなら仕方ないんだけど〜
でも大丈夫なら〜(早く言えっ!←京ちゃんの声)
クリスマスに連れて行ってもらいたい所があるんです。
今日新聞の広告見ていたら、とても素敵な所みたいで
行ってみたい〜(*^_^*)と思ったので……。
でも、無理なら無理と……
言われると淋しいけど(笑)連れてって欲しいなぁ……」
ドキドキの思いだった。
それまでの私は、男性に何かをねだったことがなかったので……。
京ちゃんが何と返事してくるのか?
もしダメだと言われたらどうしよう……。
メールの最後に、行きたい所のツアーの内容がわかるURLを添付した。