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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第七回・参】幸せ捜査網

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「何もできないからお前が助けなきゃいけなかったイコール!! …原因は俺の無力さじゃん?」
『イコール』の部分で緊那羅に指を突きつけて京助が言う
「だから悪いのは俺だろ? 俺」
その指を今度は自分に向けて京助が言った
「…キリねぇんだよな…誰が悪いワレが悪いとか…だからさ!! ヤメヤメ!! な? OK?」
バフバフと緊那羅の背中を叩きながら京助が笑う
「…理屈あるのかないのか…だね」
矜羯羅が小さく笑った
「そうれはそうと矜羯羅様も最近よくいらっしゃいますよね?」
慧喜が言う
「まさかお前も南のジンクス信じてたりしちゃってる部類?」
京助が矜羯羅に聞く
「悪い?」
それに対しさらっと矜羯羅が答えた

「…なにその顔」
突っ込むタイミングを失った上に想像外の答えが変えてきたというショックで京助が阿呆面のまま固まった
「僕が信じちゃいけない?」
矜羯羅がにっこり笑って京助に近づく
「僕だって時には現実以外にすがりたくなるよ? 生きているんだもの」
「だぁあああッ!!!;」
固まっていた京助の耳にフッと息を吹きかけて矜羯羅が言う
「耳に息かけるな耳にッ!!;」
京助が耳を押させて怒鳴る
「京助耳が弱いんだっちゃね」
緊那羅が笑う
「お前は脇腹な」
「にょぉあッ!!;」
少しムカッときたらしい京助が緊那羅の脇腹を突くと緊那羅が変な声を上げて箒を手放した
「い…いきなりなにするんだっちゃーッ!!;」
脇腹を庇うようにして緊那羅が怒鳴る
「しいていえば八つ当たり?」
京助がヘッと笑う
「だって俺 矜羯羅の弱点しらねぇし」
「だからってッ…;」
矜羯羅をチラ見して言った京助に緊那羅ががっくり肩を落とした