告白
「早かったな。…って、」
部屋を出る前と同じく奏多の横に座り、バスタオルで頭をガシガシと拭く。
「…、臭くなくなった」
「なっ、おまえなぁ」
そう言って頭にやっていたバスタオルで奏多の頭をガシガシと乱す。
「ちょ、冷た。俺は濡れてないのにっ」
嫌がって、両手で俺を離そうとするが、くすぐったそうに笑っている。
ふざけていたのに、俺はその表情から目が離せなくなって、掻き乱す手が止まっていく。
「…する」
「え、なに」
「龍の髪、シャンプーの匂いに変わった。しかも俺ん家のだから俺と同じ匂いだ」
そう言い、俺の手の中で掻き乱されたぼさぼさの頭でふわっと笑う。
熱い。熱い。熱い。熱い。
「龍?シャワーの温度熱かったかな?顔が赤いけど」
違う。これは………不味い熱だ。
そして多分もう…戻れない。