ノブ ・・第3部
さ、御片付けしなきゃ・・リエ坊が立ち上がった。
「あ、いいよ、オレやるから」
「ううん、いい。シンはシャワー浴びて・・出る準備して?」
「もう行くの?早くない?」
「うん、練習は2時からだけどね・・ちょっと聞きたいじゃない?他のバンドの出来も」
そうか、ボクらの前には他のバンドが練習してるんだもんな・・。
「分かった、じゃ、お願いしていい?」
「うん、すぐやっちゃうから」
リエ坊は手早く食器を洗いだした。
ボクはシャワーの後着替えて、スネアケース、スコアとスティックの入った袋を準備した。
あ、タオルも多めにね。
「あ、シン・・これ」
「なに?」
「スコアのお金、払ってなかったでしょ?」
「有難う、助かるな!文無しだったからさ」
ボクは、昨夜の交番での経緯を話した。
「何だ、一度帰ってくれば良かったのに・・」
「行ける訳ないじゃん、カッコ悪くて!」
「変なトコ、ええかっこしいなんだね、シンは・・」リエ坊は笑った。
「だって・・」
「分かった、じゃ・・私が今日帰る時に交番に寄って払っとくよ!」
「いいの?」
「うん、そうしよ?」
「借りたまんまなんて、ヤじゃん?」
「有難う・・・」
ボクは貰ったスコアの代金の中から、電車賃を渡そうとしたがリエ坊は受け取らなかった。
「いいわよ、それ位」
「じゃ、朝ごはん代は?」
「バカ!」
リエ坊はそう言って抱きついてきた。
「好きな男の家に押しかけて、泊って朝ご飯作って・・」
「朝食代・・請求する女なんていると思う?」
「ごめん」
「シンって、子供なんだか大人なんだか分かんないね、ほんと・・」
リエ坊は笑って、ボクのほっぺたをピチピチと叩く真似をした。
さ、行こうか・・・とリエ坊はベースとバッグを抱えて玄関でボクを待った。
「うん」ボクは慌ててカーテンを閉めて、エアコンを切った。
「お待たせ・・・」
重いドアを開けて、一気に暑い空気の中にボクらは出た。
「持とうか?」
「ううん、平気!」
リエ坊が先になり階段を下りて、ボクらは大学へと向かった。
日差しは容赦なくボクらの影を小さくして、アスファルトを焦がしていた。
明大前の坂を登りきって、改札口を右に見て橋を渡り交差点を左に折れると、もう大学は目の前だった。
「あっついね、今日も」
「うん、そうか・・リエさん、普段なら駅からだもんね」
「そうよ、いつもの4倍は歩いてるわね、昨日と今日は」
リエ坊はそう言ってボクを振り返った。
「今の・・・文句じゃないからね?!」
「分かってるよ、その位」
「なら、いいわ」
大学への道すがら・・・リエ坊は徐々にベーシストのリエ坊に戻っていった。
講堂が見えて来ると、ビートルズが聞こえてきた。
「キャバーンだ」
「うん、またあいつ等が先なんだよね」
「シン?!」
「なに?」
「練習中は、前の梨恵子に戻ってもいい?」
「え?」
「・・シンを好きな梨恵子じゃ、アイツにバレバレだから・・ね?!」
「うん、いいよ、おっかないリエさんで」
「もう!おっかないは余計でしょ?!」
ボクらは笑いながら部室の前に荷物を置いた。
「まだ40分位あるね」
「そうですね・・」
「なに、いきなり敬語?」
「だって、リエさんが言ったんじゃん!」
「そりゃ・・そうだけど」
ちょっとこっち来て・・とリエ坊はボクの手を引いて、部室の反対側の廊下を進んだ。
「・・ちょっとだけ」
「んん?」
リエ坊は1つのドアを開けて、ボクを招き入れて閉めた。
「ここ、空いてる部屋だからさ・・ちょっと暑いけど・・」
そう言うといきなり抱きついてきた。
「・・ちょっとだけ、ね?シン」
「うん」
ボクらは、誰もいない部屋でキスをした。
遠くにビートルズと蝉の声が聞こえて、でも・・・静かな部屋の中でボクは、抱きしめたリエ坊の鼓動を感じていた。
「シン、好き・・・」
「リエさん・・」
「ね、お願いしてもいい?」
「なに?」
「2人の時はね・・」
「うん」
「リエって呼んで?!」
「リエ?」
そう、その方がいい・・・リエ坊はそう言いながらまた、キスしてきた。
ボクの舌を優しく吸って、上下の唇も交互に吸ってくれた。
「リエさん・・いや、リエ?」
「なに?」
「ヤバいよ、練習前なのにさ・・」
「ここが?」そう言ってリエ坊は、上目遣いにボクの短パンの前を撫でた。
「ふふ、カチカチになっちゃったね・・」
「どうすんだよ・・」
「別の事考えれば、大丈夫なんじゃなかった?」
「意地悪だな、リエは」
「・・じゃ、リエはどうなんだ?」
ボクはリエ坊の答えを待たずに、Tシャツをたくし上げてオッパイを鷲掴みにした。
「やだ、シン・・・」
「先に火を点けたのはどっちだ?リエ」
「う〜ん、ゴメン・・だって」
ボクはリエ坊の乳首を摘まんで、ゆっくりと全体を揉んだ。
「・・バカ、止めて、ね?!」
「本気で言ってるの?リエ」
「だって、こんなトコじゃ・・」
どこだっていいよ、2人切りなら・・とボクは言いながら、思い切ってリエ坊のジーンズのジッパーを下げた。
「ヤダ、本気?シン・・」
「うん本気、ここで入れる」
「シン!」
「黙って?リエ」
リエ坊は観念したように、何も言わなくなった。
ボクはリエ坊のジーンズを膝まで下げて、ショーツも下げた。
「・・信じらんない」
リエ坊はボクの首にしがみついて、恥ずかしさに耐えていた。
しかし、触ってみた花園はもう・・十分に潤っていた。
「もう、ジュルジュルだよ、リエのオマンコ・・」
「バカ・・言わないで」
ボクは自分の短パンも下ろして、リエ坊に触らせた。
「あ〜、シン・・」
「うん、入れるから・・後向いて?」
「こう?」
ドアの内鍵をかけてボクは、リエ坊に壁に両手を突いてお尻を出す様に言った。
「ね・・シン、恥ずかしいし怖いよ、こんな所で・・」
「大丈夫、そのままで・・ね?!」
ボクはリエ坊のオッパイを後から揉みながら、ゆっくりとオチンチンをあてがった。
「分かる?リエ・・」
「うん、分かるよ・・」
「入れるよ?」
「うん・・」
ボクは、ゆっくりとオチンチンを花芯に入れた。
「あ・・・」リエ坊が小さな声を出して、すぐに静かになった。
声を出すまいと頑張っているんだろう。
「んん〜・・」
全部オチンチンを入れて、ボクはきつくリエ坊を抱いた。
「練習が始まったら、もう・・・」
「・・うん、分かってる・・あ〜ん!」
小さく喘ぐリエ坊はもう、一昨日のリエ坊ではなかった。
「・・・・」
ボクはゆっくりと動き出した。
「シン・・」
「リエ!」
「どうしよう、私・・シン!」
「感じる?」
「うん、気持ちいい、う〜ん・・」
両手でオッパイを揉みながら、ボクは出し入れの速度を上げていった。
「う〜〜ん!」抑えているとはいえリエ坊の声が少しずつ大きくなって、ボクはリエ坊の背中の光る汗を舐めて、キスをした。
「・・シン、どうしよう」
「気持ちいいの?」
「うん、いい・・・どうしよう、う〜ん!」
リエ坊の声にボクは感じてしまい、押し寄せる波に耐えられなくなりそうだった。