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長浜くろべゐ
長浜くろべゐ
novelistID. 29160
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ノブ ・・第3部

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「・・シン、ドキドキしてる」
「はは、イク時は全力疾走だからさ、男は」

「嬉しい、シンも気持ち良くなってくれたんだ・・」
「リエさん・・」
「私、イクってまだ分からないけど、セックスって、そんなに悪いもんじゃないんだね・・」
「でしょ?」

「有難う、教えてくれて・・シン」リエさんはボクを抱きしめて、キスしてくれた。
「・・初めてのオトコがオレで良かった?」

「うん、嬉しかった!」
リエ坊はそう言って、ボクの胸に顔を埋めた。

そして、ボクの胸の汗を舐めて「しょっぱいね、シンの汗」と可愛く笑った。

「だって、汗はみんな、ショッパイもんでしょ」ボクも笑った。
「・・さて」

ボクは、リエ坊のお腹に飛び散った精子をティッシュで拭って、ゴミ箱に投げ込んだ。ポン・・と縁に当たってティッシュの塊は外れた。

ボクは起き上ってティッシュを中に捨てて「・・シャワー、浴びる?!」と聞いた。

「うん・・」
「・・でも、もう少し、このまま・・」

シン・・とリエ坊は仰向けのまま両手を顔の上にクロスさせて、小声でボクを呼んだ。

「何?」
「・・ううん、いい・・」

「じゃ・・」ボクは裸のままバスタオルだけ持って、風呂場に行った。


壁に手をついてボクは、頭からシャワーを浴びながら「はぁ〜」とため息をついた。

「どうしてオレって・・・」
「良かったのかな、これで・・」

でも後悔したって仕方ないし、自分で決めたんだから・・とボクは己に言い聞かせて、風呂場を出た。

タオルで頭を拭きながら寝室に行くと、リエ坊はまだ・・さっきの格好のままだった。

「リエさん?」
「・・・」
「どうかした?具合悪いの?」

「・・シンのバカ」
「へ?」
「何でもない!」リエ坊は勢いよく寝台から起き上がって、「シャワーしてくる」とだけ言った。

「ばか?」
ボクはポカンとして、裸で風呂場に走って行くリエ坊のお尻を、見送った。

「何か、したかな・・オレ」

リエ坊がシャワーを終えるまでボクは、キッチンで一服していた。
そしてセブンスターの煙が、クーラーの風にかき乱されていく様を眺めていた・・。

暫くして脱衣所のカーテンが開いて、バスタオルを胸まで巻いたリエ坊がボクを睨みながら出てきた。

「サッパリした?」
「・・・・」
「うん?何か怒ってる?」

リエ坊はもう1つの椅子を持って来て、ボクの前に置いて座った。

「シンのバカ!」
「え・・何で、ばか?」

「私はね?初めてだったんだよ?」
「・・うん、知ってる」
「じゃさ、なんで終わった時に・・とっとと何でも1人で済ましちゃうわけ?」
「んん?済ましちゃうって?」

「ティッシュ使うのだって、その後のシャワーだって・・・」
「終わってから、優しく肩くらい抱かれたいじゃん!初めてだったんだから・・」

「リエさん・・」
「シンはさ、もう終わったんだから、とっとと後始末しましょ?!みたいな感じでさ・・もう!」

リエ坊はそう言いながら、ボクに抱きついてきた。
「リエさん」
「シンのバカ!もう少し気を遣ってよ、優しくしてよ・・」

「ゴメン、ほんと・・ごめん」
「リエさん・・」
「鈍感なんだな、オレって」

「寂しかったの?」
「・・・」リエ坊は黙って、ボクの肩でコクっと頷いた。

ボクは、そんなリエ坊がとても可愛らしく思えた。

「分かった、じゃ最後のシーンからやり直ししよう」
「え?」
行こう・・とボクはリエ坊の手を引いて、寝室に戻った。

「シン・・」
いいから、寝て?リエさん・・・とボクはリエ坊を寝台に仰向けにして、添い寝して言った。

「リエさん・・」
「・・・・」
「可愛かったよ」ボクは、リエ坊の髪を撫でながら、おでこと唇に優しくキスをした。

「オレも嬉しかった、リエさんと1つになれて・・・」
「リエさん、素敵だった」

リエ坊は目を閉じて、聞いていたが「シン・・」やっと微笑んで、ボクを抱きしめた。
そして言った。

「有難う」
「リエさん・・もう、怒ってない?」
「うん、怒ってない・・・・嬉しい!」

今度はリエ坊がキスしてきた。ボクの顔を抱えて優しく。

可愛い人なんだな・・・とボクは、リエ坊の体を優しく抱きしめた。

「さっきはごめんね」
「ううん、もういい、やり直してくれたから」
「うん、有難う・・」

「ね、シン」
「なに?」
「・・私、このまま・・シンの胸で、寝ていいの?」
「いいよ、オレも寝たい、このまま・・」

良かった・・リエ坊はボクの腕の中で静かに言った。

「お休み・・シン、有難う」
「おやすみ、リエさん」


リエ坊とボクは狭い寝台でそのまま、眠った。


酔いと練習の疲れもあったのだろう・・しかもクーラーをかけっ放しだったお陰で涼しかったから、起きた時にはとうに朝は終わっていた。

先に起きたボクは、いつの間にかけてくれたのか・・タオルケットをはぐって隣のリエ坊に目をやった。


リエ坊はボクとは反対の壁を向いて、両手を胸の前に組んで小さな寝息を立てていた。

ボクはリエ坊を起こさぬ様にソロソロと起きだしシャツを着、トランクスを履いて洗顔を終えて・・コーヒーを淹れた。

二つのグラスにアイスコーヒーを入れた時「・・シン?」と呼ぶ声が聞こえた。
リエ坊のお目覚めらしい。

「お早う、眠れた?」
「・・うん、一度、目が覚めてね、寒かったからベッドの下にあったタオルケットかけたの・・」
「有難う、お陰で風邪引かずに済んだかも」

ボクは、そう言いながらアイスコーヒーを持って行った。

「今度は、丁度いい濃さだと思うよ?!」
「・・有難う、頂きます」

裸の上にタオルケットを羽織って、リエ坊は半身を起こしてグラスを受け取り・・微笑んだ。

「うん、美味しい・・」
「良かった」

「お腹、空かない?朝メシ、作ろうか?」
「シン、出来るの?」
「自信無いな、じゃ食べたいものがあったら買ってくるよ」

「ううん、今はいらない」
そう言ってリエ坊は、グラスを抱えてコーヒーを飲んだ。

「んん〜、美味しい・・ブラックいいね」
「そう?好きになった?」
「うん」

そんな風に微笑むリエ坊が可愛くて、ボクはキスしたくて堪らなくなった。

「どうしたの?シン」
「寝起きの私、変?」
「ううん、そんな事ないよ、可愛いなって・・ね」

ばか・・とリエ坊は笑いながら起き上った、タオルケットを羽織ったまま。

「着るもの、貸して?」
「あ、うん」ボクはTシャツとトランクスを渡した。

ありがと・・恥ずかしそうにリエ坊がそれを着て、「顔、洗ってくるね」と洗面所に行った。


「・・これ、借りるよ〜?」
「なに?」

「ハフハヒ〜・・」
「なに?聞こえないよ」
「ハフハヒ!」・・・ひょっとして、歯ブラシか?
え、え〜〜?オレの使うの?!とボクは驚いて洗面所に行ったが、リエ坊は既にブルーの柄の歯ブラシで、シャコシャコ歯を磨いていた。

そして口の周りを白くして、何か?みたいに、不思議そうな目でボクを見た。

「ありゃま」ボクは驚いたが、使っちゃったものは仕方ない・・と椅子に座ってコーヒーを飲んだ。

暫くして、ガラガラ・・と盛大な音がして、リエ坊が洗顔を終えた。
作品名:ノブ ・・第3部 作家名:長浜くろべゐ