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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第七回・弐】焼き焦げ

INDEX|14ページ/15ページ|

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「…ッ…駄目----------------------------ッ!!!」
突然悠助が叫んで駆け出して

ドテッ

お約束といわんばかりに転んだ
「悠助!!!」
慧喜が悠助の名前を呼んで矜羯羅の腕から離れようとする
「悠!;」
「悠助!;」
「悠助君!;」
「…うすけ!;」
京助と3馬鹿、そして緊那羅と柴田、制多迦も慧喜とほぼ同時に叫んだ
「放してください矜羯羅様!! 悠助が!!」
慧喜が必死になって悠助に伸ばした手を矜羯羅が掴んで引き寄せた
「矜羯羅様!!」
慧喜が泣きそうな顔で矜羯羅を見る
「…駄目…」
悠助の声が聞こえて慧喜が振り向くと膝から血を流している悠助が立っていた
「悠助…血…」
「慧喜は僕の子供産むんだもんッ!!」
悠助が叫ぶと辺りがシン…となった

「だから…だからきょんがらさんと結婚したら駄目…ッ」
転んだ痛さをこらえているのかはたはまた別の何かを我慢しているのか悠助の目には涙が溜まっている
「…もういいね」
矜羯羅が慧喜を降ろして掴んでいた腕を放した
「…矜羯羅様…」
慧喜が矜羯羅を見上げた
「行けば?」
フッと笑みを浮かべると矜羯羅は慧喜に背中を向けた

「お疲れさん」
京助が矜羯羅の背中を叩いた
「…何が」
3馬鹿の後ろで大あくびをしていた制多迦に玉をぶつけながら矜羯羅が言う
「ご苦労様でした」
柴田が矜羯羅に言った
「…別に…僕が何かした?」
横目で制多迦を見つつ矜羯羅が言うと制多迦が笑顔を向けた