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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第七回・弐】焼き焦げ

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「悠助…血でて…」
白いドレスを引きずりながら悠助の元に来た慧喜がしゃがんで悠助の膝にそっと触った
「慧喜…さ…」
「慧喜って呼んでくれたね」
慧喜が本当に嬉しそうな笑顔で悠助を見た
「…初めて…だね」
白いドレスを少し破いて悠助の膝に巻きながら慧喜が鼻を啜った
「…僕…」
悠助が慧喜の頭を抱きかかえた
「僕 慧喜と一緒にいたい…一番一緒にいたい…」
「…うん…俺も」
悠助の背中に慧喜が手を回して抱きしめた
「俺悠助の子供絶対産む…」
少し血がにじんできた白い布を膝に巻いたまま悠助は地面に膝をついて慧喜と目線を合わせた

「はーい皆さん回れ右」
中島が声を掛けると一同規律よく回れ右をして悠助と慧喜に背中を向けた
「そのまま~静かに退散!!」
坂田が言うと小走りで一同が駆け出す
「ハッピーエンドでよかよか!! 本当の結婚の時にはもっと豪華なドレス作りたいもんだぁね」
「ぅわ;」
南がチラッと振り返って満足気に笑った横で緊那羅が躓く
「ホレ!! しっかりせんかい;」
京助が緊那羅の腕を掴んで立ち直らせる
「…うん…; ごめんだっちゃ…」
苦笑いを返した緊那羅を制多迦と矜羯羅が黙って見る
「…お茶でも用意しますか? 若」
柴田が坂田に言う
「いいねぇ~!!」
中島と南、京助が柴田の背中を叩いて親指を立てた
「チーズおかきでいいですか?」
柴田が笑いながら言う
「…チーズおかき本当好きだなお前;」
坂田が口の端を上げて笑った