【第七回・弐】焼き焦げ
突如聞こえてきた矜羯羅の声に3馬鹿と京助がビビリまくりの声を上げた
「きょ…きょんがらしゃん;」
「矜羯羅」
矜羯羅が中島を睨んだ
「…し…捨てられても僕と矜羯羅がまた拾うから…信じてもいい」
矜羯羅の少し後ろから制多迦が言う
「でも…」
「でもじゃない。せっかく僕等がまた拾ってあげるって言ってるんだから…信じてみなよ」
不安いっぱいの顔で矜羯羅を見上げる慧喜に矜羯羅が言う
「…うすけは絶対裏切らない…だから大丈夫」
制多迦が微笑みながら慧喜の頭に手を置いた
「…ってかお前等いつから…;」
坂田が制多迦と矜羯羅を指差して言う
「お二方を指差すなよ」
慧喜が坂田に言った
「とにかくさ!! そのお二方もこう言って下さってる事だし…慧喜ッちゃんは全力で悠を信じてもいいと思うよ?」
南が慧喜に笑顔で言った
「そーそー! お二方のお心使い無駄にしちゃァねぇ?」
京助が口の端を上げて言う
「んだんだ!! 無駄にしちゃなんねぇ!!」
中島もハッハと笑って言った
「…ね?」
南が慧喜の肩を軽く叩くと慧喜は少し赤くなりなりながら小さく頷いた
作品名:【第七回・弐】焼き焦げ 作家名:島原あゆむ