ハアちゃんはご近所の星☆
【ハアとの別れ】
ハアは、土の多い田舎暮らしで鎖につながれることもなく、
のびのび暮らし、そして16歳でこの世を去った。
乳ガンであった。
乳にしこりがあることに気付いたのは1年ほど前だった。
動物病院の先生に、
『手術するしかないなあ。でも、もう歳だしなあ。
ちょっとハアちゃんには辛いかもしれないなあ。』
と言われた。
俺は、このままでいい。
そう思った。
無理にしんどい思いをさせて、数年寿命を延ばすよりも、
自然のままでいいじゃないかって思った。
もう、ハアは、足腰は弱く、耳も遠く、目もはっきりは
見えてないのではないかという動き方だった。
人間の歳にしたら、遥かに俺を追い越している。。。
犬は歳をとると緑内障になりやすいという。
緑内障で失った視野は二度とはもどらない。
元気になっても目が見えないなら、
自由に走り回ることも出来ないのだ。
ならば、自然のままで老いて死を迎えることのほうが幸せだ
という考え方があっても、いいではないかと俺は思う。
作品名:ハアちゃんはご近所の星☆ 作家名:★風神雷神☆彡