ハアちゃんはご近所の星☆
するとツバメが先に飛んでいき、
菜の花の上を円を描くように低空飛行し始めた。
どういうことなんだ。
その円の下になにかいるのか?
そう思った俺は、菜の花を掻き分けてみた。
あたりは日が暮れて、どんどん暗くなる。
ますます何も見えない。
でも、ツバメは俺から離れようとせずに、頭上を円を描くように飛んでいたり、
ときおり、低空飛行して俺を中心に円を描くように飛んだり・・・・。
犬達はおとなしくじっと俺をみつめている。
そしてまた妻も、じっと見守っている。
“まだなの?” “頑張って!”
そう聞こえるかのようにみんなの期待を大きく感じる。
そんなばかな・・・何やってるんだ俺は・・・
犬やツバメが人間に何を伝えるというんだ。
そんなの童話の世界であり・・・現実にそんなこと・・・
ばかばかしい。
なんて考えながらも、額に汗して菜の花をかきわけ
もぐりこんでいる自分がいる。
頼む〜 何かいるなら早く出てきてくれ〜。
こんなところを近所の人に見られて
『何してるの?』
なんて聞かれたら、俺はなんて答えればいいんだ。
と思っていた次の瞬間、菜の花の根元で何かがモゾモゾ動いた!!
・・・なんだ?・・・・
作品名:ハアちゃんはご近所の星☆ 作家名:★風神雷神☆彡