ハアちゃんはご近所の星☆
ハアはいつも目を細め耳を垂れて、
ただ黙って最後まで人の話を聞いている。
そして、話が終わると飛びついて人の鼻の頭をペロペロ
なめる。
その絶妙なタイミングから、
こいつは本当に言ってることがわかっているんじゃないか
と思わせる。
俺はハァの似顔絵を模造紙に描いて
≪ ハアちゃんです。よろしくね!
いっぱいお話してね!
いっぱいいっぱいなでてちょーだいな!≫
と書き、その下に小さく
≪人間の食べ物はハアには塩分が多すぎます。
元気で長生きするために、ドッグフードだけを与えています。
ご協力お願いします。≫
と書いて家の壁に貼った。
それからは、食べ物を与える人はいなくなり、
やたらハァちゃんハァちゃんと外から聞こえるようになった。
ハアと散歩をしていると知らない人に
『ハァちゃ〜ん。』
と呼びかけられたり、
妻と買い物をしていると
『あっ、ハァちゃんちのおにいちゃんとおねえちゃんだ。』
と小さい子に指さされることもあった。
ハアの人気はすごい!
作品名:ハアちゃんはご近所の星☆ 作家名:★風神雷神☆彡