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長浜くろべゐ
長浜くろべゐ
novelistID. 29160
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ノブ  ・・第1部

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壁に手をつき、振り返って恭子が言った。

「早う・・」
「うん」
ボクは恭子の白いお尻を少しだけ持ち上げて、分身をゆっくりとあてがった。

「入れるよ?」
「うん、きて」

恭子は心持、前のめりになってお尻を突き出す格好になった。
ボクは殊更、ゆっくりと入れた。
軽い抵抗を感じながらも根元まで入れると、恭子の口から小さくため息が漏れた。

「アンタの堅いのがあ〜、入ってきたっちゃ」
「いい」

ボクは少し腰を落として、ゆっくりと動き出した。
ヌルヌルの中にもギューっと締め付けてくる感触があって、ボクも恭子もこの格好のセックスが好きになっていた。

ボクが出し入れのスピードを速めると、恭子は頭を下げて両手を突っ張って必死に耐えた。
大きな声を出すまいと。

暫くの間、ボクらはこの静かなセックスに没頭した。
何時の間にか、額から流れた汗が目に入って痛かったが止めたくはなかった。

「う〜ん・・感じるっちゃ」恭子の小さな声が、一層いやらしさを引き立たせてボクも感じていた。
恭子の背中にも、玉の汗が浮かんでいた。

「いかん、立っとられん」
「ちょっと待って・・」と恭子は、一度抜いて欲しいと言った。

ボクが抜くと、恭子はボクの方に向き直ってキュロットとパンティーを片足だけ脱いだ。

「前から・・」
「うん」
ボクは恭子の左足を抱えて、足を開かせた。そして、前から再び入れた。

「これもいいっちゃ」
恭子はボクの首にしがみつき、抱きついて言った。
「このまま・・」
「うん・・」

ボクの動きが早くなり、しがみついている恭子の息も耳元で荒くなっていった。

「いきそう・・」
「終わったばっかやけ中で・・ね?!」

うん・・と言いながらボクは最後の瞬間、一層深く入れて射精した。
ドピュ、ドクドク・・と精液が恭子の中にブチまけられた。

「熱いっちゃ、アンタの」
恭子は抱きついたまま、キスしてくれた。

分身を抜いて、流れ出た精子を恭子はティッシュで拭った。
そして、ティッシュからはみ出た精子をチロっと舐めて言った。

「あは、やっぱ苦い・・っちゃ!」

ボクはジーパンを、恭子はキュロットを上げながら言った。
「うち、まだ腰がガクガクしちょる」
「あはは、おんぶしてやろうか?」

大丈夫やけど・・もうちょっと、待って・・と恭子は身づくろいし終わって、座り込んでしまった。

「いかん、感じてしもたのと、酔っとるのとで・・ワヤや」
「いいよ、すこし休もう」
ボクも恭子の隣に腰を下ろした。

アスファルトは、まだ昼間の熱を失っていなくて温かかった。

ボクはポケットからセブンスターを出して、一服した。
「フ〜・・」
吐き出した煙が少し向こうに流れて、街灯の下で白くたなびいた。

「うちら、スケベかな」
「うん、多分、どスケベ?」

ボクの答えに、恭子が笑って言った。
「どっちが勝っとるんやろね、スケベ具合は」

「そんな、オレが恭子に勝てる訳ないじゃんよ、その勝負で」
「そっか、うちの勝ち・・か」

「でもな、こんな言い方したら変けど」
「なに?」

アンタとする様になって、うち、セックスがやっと分かりかけた気がするっちゃ・・と真面目な顔で恭子は言った。

「目覚めてしもたんかもしれんけね、セックスに」
「うち、自分が怖い」

「好きな男に抱かれるって、最高なんやね・・」
ボクは、そんなコトを言う恭子が可愛くておかしくて笑いながら抱きしめた。

「同じセリフを返すよ、恭子に!」
「ほんと?アンタも?!」

「したら、うち、このままでいいと?」
「あはは、お手柔らかにね・・」ボクは恭子の手を引いて、立ち上がった。

「さ、そろそろ、戻ろう・・心配してるかもよ?」
「そうやね・・まだ、腰がカクカクしよるけど」

ボクらは、幸せな満ち足りた気分で帰路についた。


生ぬるい夜風でも、ひと汗かいたボクらには気持ち良かった。

「凄かったっちゃ、アンタ・・」
「でも、ごめん、アっという間にイっちゃったな」

「良かと、あれで充分や・・・うち」
「外でしたなんて、初めてやったけ」

恭子は、歩きながら体を預けてきてボクを見上げて「なんかスリル一杯やったけど、感じてしもたっちゃ」と舌を出して微笑んだ。

「オレも・・ドキドキだったけど、それで余計に感じちゃったのかな?」

ボクらは、笑いながら夜道をよろよろと店にたどり着いて勝手口から入った。
「ただ今・・」

返事は無かったが、勝手知ったるなんとやら・・で、廊下を進んで店に行った。

「あはは・・」と店の明かりに混じって、3人の笑い声が聞こえてきた。

「ただ今です!」
「お、帰って来たな?」
「ちょっと、随分遠くまでお散歩に行ってたんじゃん?」

「まぁま・・ええやんか、二人とも」
キョウちゃんらにも、二人っきりの時間は必要やろ・・な?とおばちゃんが助け舟を出してくれて、ボクらはエヘヘ・・と椅子に座った。

「でも、風が生ぬるいんですね、夜でも」
「そうや、京都の夏は暑いからな、盆地やさかい」

「おばちゃん、うちビールにしても良か?」
「ええよ、散歩して汗かいて、喉が渇いたんやろ」
おばちゃんが立ち上がりかけたが「あ、いいっちゃ、勝手にやるけ・・・」と、恭子は冷蔵庫から冷えたビールを出してきて「アンタは?」と聞いてきた。

「オレも、ビールかな」恭子はコップを渡してくれて、冷えたビールを注いでくれた。

ボクらは、グ〜っと一気に飲んだ。
「ふ〜、うまい!」

「ちょっと〜、二人ともそんなに汗かく位、一生懸命に歩いてきたの?」とユミさんが言ったもんだから、川村がまた「ほんと、お前ら何してたんだ?」とニヤニヤ聞いてきた。

「いや・・・歩いてたら汗かくって、ほんとに・・な?恭子」
「うん、本当やけ」
何やったら、ユミ達も散歩してくるといいっちゃ・・と笑いながらユミさんを見た。

「人通りは、少なかったけね」とウインクして。

暫く5人で盛り上がっていたが、おばちゃんが「ほな、そろそろお風呂たててくるわ」と立ち上がった。

「あ、おばちゃん、うち、やるけ」
「ええんよ、キョウちゃんらは、飲んどき」

うちの風呂釜、くせがあるさかいな・・とおばちゃんは風呂場に向かって行った。

「すいませ〜ん・・」とボクらは奥に向かってお礼を言った。

「優しいって言うか、いい人だよね、おばちゃん」
「そうなんよ、やけ、うちら居ついてしもたっちゃ」

うん、居心地いいもんな、この店っていうか、宿は・・と川村も言った。

「でもさ、どうすんの?あんた達」
「このまま、夏中ここでバイトするの?」

「う〜ん、実はね」
「何にも考えてないんだよ、本当のコト言うとさ」ボクは笑いながら言った。
「ま、行き当たりばったり・・だね!」

「へ〜、そうなんだ・・恭子は?」
「うち?」
うちはな・・この人とおれたら、どこで何してもいいっちゃ・・とボクの肩にもたれて甘えた声を出した。

「ね、アンタ?!」
「う、うん、そうだね」

は〜、もうバッカみたい!聞いた私がバカだったわ・・とユミさんは頬杖をついて、呆れた顔をした。
「オガワは、いいよな・・・」突然、川村が言った。
「ん?何だよ、急に」