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長浜くろべゐ
長浜くろべゐ
novelistID. 29160
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ノブ  ・・第1部

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「飲んでも、良か?」
「嬉しいけどさ、恭子は・・物足りなくないの?それで」

今はいいっちゃ、アンタが喜んでくれたら・・と、ボクのパンツをおろして、ゆっくり右手でしごきだした。

「寝台車の中で、アンタのオナニー見たけ・・・参考にさせて貰うっちゃ」

恭子は唇でボクを咥えて、根元を右手で優しくしごいてくれた。

「ふ〜・・」
「感じるよ、恭子」

恭子は答えずに軽く頭を上下させて、時々、舌でなぞった。

「・・・どこ?」
「え?」
「どこが、感じると?」

そんな、どこもかしこも、だよ・・とボクはうっとりしながら言った。
すると恭子は左手で玉袋の裏を、そ〜っと撫でた。

一瞬、下半身がビクっとしたが、恭子は止めなかった。

分身から口を離した恭子は、今度は頭を下にして袋の裏を舐めた。
チロチロとくすぐるように動く恭子の舌がそのまま下がって行き、恭子はボクの右足を軽く持ち上げてお尻の穴と袋の間をさまよった。

その間も恭子の右手はボクをしごいていた。

「ちょと恭子」
「ヤバいかも・・・」

それを聞いた恭子は、顔を上げて「いいっちゃ、いっぱい出し?!」
とまた咥えた。

右手で、根元を優しく・・唇と舌で先を舐めまわされて、ボクは小さな声で「ダメ、イっちゃう!」と言って、一気に恭子の口の中に射精した。

恭子は、動きを止めてゴクンと飲みこんだ。
そして、右手で後ろから前に向かってしごいて、最後の一滴まで飲んだ。
「やっぱ、苦くて甘いっちゃ・・」と言って恭子は、上気した顔を上げて微笑んだ。


ボクは暫くそのままでいた・・と言うより、動けなかった。

腰のあたりにはジ〜ンと余韻が漂っていて、少し触られただけでもビクっとなりそうだったから。

「恭子・・」
「なん?」

有難う・・とボクが言うと「いいっちゃ、うちの生理が終わったら、今度はアンタに頑張って貰うけね?!」とボクの上になって、笑いながらキスしてきた。

「な、アンタ」
「ん?」

「今夜は、思い出しとらんと?」と小さな声で聞いた。
「うん、さっき思い出して泣いたから、十分」

「そんなら、いいっちゃ」
「アンタさえ良かったら、また恵子さんの話、聞かせてくれる?」

「いいけど、嫌じゃないの?恭子は」
「こんなコト言ったら、変けど・・・」

なんか知らんけど、アンタを好きになった者同志やろ?きっと、いい人やったんやろなって思うと恭子は言った。

「それに、アンタが本気で惚れた女性やから、きっと女から見ても、いい女やったんやっち思うと」
「そりゃ、これからも焼き餅は妬くかもしれんけど」

そんないい女性やったら、仕方無かろ?と恭子は明るく微笑んだ。

「でも、うちもいい女やろ?けっこう」
「うん、恭子はいい女だよ、可愛くて明るくて、それにエッチで」とボクが言うと、恭子は「最後のヤツは、うち勝っとる気がする、恵子さんに」

はは、確かに・・とボクも笑いながら恭子を抱きしめた。

「さ、お布団敷いて、寝よか」
「明日も、お手伝い頑張らな、ね?!」

ボクらは、一つの布団を敷いて、電気を消して同じタオルケットにくるまった。

「恭子、聞いていい?」
「なんね」

なんで急に、オチンチン触りだしたの?と聞くと、恭子は白状した。

「ユミのコト、言いよったろ?」
「なんかね、想像したら、ちょとエッチな気分になってしもたっちゃ」とボクの右の脇の下でクスクス笑った。


暫くして、恭子はボクの脇の下で丸くなって可愛い寝息をたて始めた。

ボクはなぜか眠れずに、うすぼんやりと天井を眺めていた。
時々、酔っ払いが大声を上げながら、表通りを歩いて行った。

「この子と一緒にいるようになって・・」
「今日が金曜日・・ってことは、五日目か」

お誕生会が月曜日だったから、その後、ズっと一緒にいるんだな・・と思ったら、長い様な短いような不思議な感覚だった。

随分と色んなコトがあった気がして、思い出してみた。

誕生会の夜のコト、ボクの部屋。
翌日の真夏の海、恭子のデカいベッドに、長い枕。

昼飯の蕎麦屋の親父に、ユミさんの悩み。
勢いと思いつきで出てきた京都。

おばちゃんに世話になって、醜態を晒して・・・そして恵子との出会いを話して、また泣いて。

「ほんと、二人で旅に出てきたみたいだ」

不思議な旅、まるで自分の心を見つめなおすために出た様な、ボクと恭子の旅。

多分、恭子は本当に焦っていたんだろう、自分でも言っていた通り。

ボクの心がどこかに行ってしまわない様に、しっかりと捉まえておきたくて、自分との距離を縮めたくて。

今はまるで無防備に、無邪気な赤ん坊の様に安心しきってボクの脇で寝ている恭子。
規則正しいその寝息は、ボクに確かな存在感と安心感をもたらしてくれた。
「生きてるんだよな、オレ達・・」

ボクは目を閉じた。
そして小さいけれど、確かな充実感を感じながら眠った。


「・・っちゃ!」
「ほれ・・・早よ、起きんね、アンタ」
翌朝、恭子に起こされたボクは、一瞬事態を良く飲みこめていなかった。

「・・んぁ、お早う・・って今、何時?」
「7時っちゃ、早うせな、仕込みがあるっちゃけ」

ん?仕込みって・・・何だ?何事だ?

「んもう〜、食べ物屋さんはな、朝早うから段取りがあると!」
「それから手伝わな、覚えられんやろ?」

おばちゃんの料理・・・と恭子は、ボクの愛しのタオルケットを引っ剥がして、敷き布団を横から一気に持ち上げた。
お陰でボクは、安住の地を追われたネコの様に畳にゴロンと投げ出された。

「もう、乱暴だな、恭子は・・」とブツブツ言ってはみたが、事の推移は何となく寝起きの頭でも理解出来たから、渋々起き上った。

畳に胡坐をかいて頭をボリボリかいてたら、また言われてしまった。

「さ、早う顔洗ってき!」
「うちは下に行っとるけね」と言い終わらぬうちに、階段を下りていった。

「張りきってるな、恭子は」

ボクはタオルを肩にかけて、洗面所に向かった。
開け放った廊下の窓からは、まだ斜めのお日様と涼しい風と、雀のさえずりが入ってきていた。

「う〜ん、爽やかな朝だな!」ボクは大きく伸びをして、思った。
なんか、昨日までとは違う感じだぞ・・今朝は。

顔を洗って歯磨きしながら考えたが、恵子との経緯をあらかた話してしまったのと、もう無理やり思い出すまい・・と心に蓋をしなくてもいいんだ、という安心感からなのかもしれなかった。

「さ〜て」洗面を終えてサッパリしたボクは、着替えて張りきって階下に行った。

「お早うございます!」

「あ、おはようさん。良う眠れたみたいやな、その顔は」
「はい、お陰さまで」

おばちゃんと恭子は、湯気が立ち上っている大きな鍋と格闘していた。

「ノブちゃん、済まんけどな、店の床掃いて、椅子を戻してな・・」
「テーブル拭いてくれへん?」

私は、キョウちゃんに出汁の取り方教えてるさかい・・・とおばちゃんが言った。

「はい」
店にでると、椅子が全部、逆さまにテーブルの上に上げてあった。