笑撃・これでもか物語 in 歯医者
そんなある日、新聞を読んでいた高見沢、ド肝を抜かれてしまう。
記事には、あのデンティストのマ−クが自分で操縦する飛行機、それで墜落して死亡してしまったとある。
さらにだ、マ−クが扱っていた患者のカルテは、今全部売りに出されていると言う。
高見沢はこの記事を読み終えて、「えっ、亡くなった。こんな事ってあるのか」と大仰天。そしてぼやっと思う。
「それにしても、俺のカルテまでもが売られてしまうのか。だけどカルテには、ある日、日本人の若造が親不知が疼くと言ってやって来た。日本の歯医者では恐くて抜けなかった横向きの親不知を、このアメリカで抜いてやった、と記録されているのだろうあ」
高見沢は「アメリカの歯医者って、ダイナミックで、やっぱりスゴイなあ」とあらためて感じ入ってしまう。そして、つくづくと思うのだった。
「これが、アメリカなんだ!」と。
作品名:笑撃・これでもか物語 in 歯医者 作家名:鮎風 遊