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夢の途中2 (49ー86)

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ふと、瑛子の座っていた助手席を見ると、何やら小さく折りたたんだ布が・・
手に取ると、白地に蒼い桔梗・紫陽花・睡蓮・藤の花弁の刺繍を施したハンカチ・・
「あ!あの時の・・・」
優一は喫茶店で、瑛子が目じりの涙をぬぐったそのハンカチを思いだした。
      (#^.^#)♪
優一はまた瑛子に逢える理由が出来たと思った♪
   ( 今夜、寮に電話しよ♪♪♪(*^。^*)♪♪♪)

その日の夜、少し緊張しながら瑛子達の女子寮に電話する優一・・・・
 ♪ルルルル・・・・・ルルルル・・・・ルルルル・・・♪
呼び出し音が鳴る・・・・・・・・・
優一の心臓が、その音に合わせるように鼓動する・・
 ♪ルルルル・・・・ルルルル・・・プツッ・・『もしもし、都寮です』
「・・・?・・・あ!瑛子ちゃん?・・・僕・・林です!(*^^)v」
『え?・・・あ!林君?・・・うわ~♪今日はありがとう♪助かりました♪(#^.^#) 』
「間に合った?」
『あ、・・うん、まあ、何とか♪^^;・・あ、・・大井さんに用事?』
「あ、いや、・・瑛子ちゃん、今日ハンカチ忘れたやろ?僕の車の中で」
『え?あ、林君の車の中に?^_^;いややわぁ~♪探しててん♪(#^.^#)良かった~♪』
「明日寮に持って行くわ♪(^_-)-☆」
『そんなん悪い~~!(+_+)』
「かまへん♪明日はヒマやし♪(^。^)y-.。o○何時が良い?」
        ♪ (#^.^#) ♪ (*^。^*) ♪
優一と瑛子は11時に、またあの【喫茶・忘れな草】で逢うことになった。
(^_-)-☆


優一がその喫茶店に行くと、約束の時間の10分前にも
関わらず、瑛子はもう来ていた♪
優一も待ち合わせ時間は守る方だが、瑛子はその上手かも♪
「はい、ハンカチ♪(^_-)-☆」
『ありがとう♪(#^.^#) ごめんね、私、うっかり者やから、林 君の車の中で落としたなんて全然気が付かなくて(#^.^#)』
「いえいえ、おかげで瑛子ちゃんに会う事も出来たし、【ハンカチ様様】やで♪^^;  
こう言う刺繍のハンカチって【スワトウ】って云うんやろ?」
『林君、凄い!良く知ってるなぁ~♪ウチのお母さんも、そない言うてたわ♪(#^.^#)』
「これでも一応【機屋】の息子やしな♪(^。^)y-.。o○」
『林君、お父さんの跡、継ぐの?』
「いや、オヤジは自分の好きな道進んだらエエて言うねん。僕、これでも土木工学部なんや。そやから将来は高速道路とか橋とか造る仕事に就きたいねん♪(^_-)-☆
 それより、瑛子ちゃん、午後から予定、あんの?(^v^)」
『ん~~~、特にないよ?』
「そしたら、これからドライブいかへん?瑛子ちゃん、あんまり京都の事知らん言うてたやん♪」
『うわぁ~ホンマ?連れてってくれるの?(#^.^#)でも、バンドの練習は?もう一か月しかないやん!私も大井さんも林君らのバンドのチケット30枚も捌くつもり なんよ?練習不足で私らに恥かかせたら、 承知せえへんからね!(ーー゛) 』
「うわぁ~、ごっつ厳しいねんなぁ~(+o+) 大丈夫!元々土日は皆バイトやらで練習はお休みです♪  スタジオのレンタル料、結構するから、皆必死ですわ (+_+)・・・」
『林君はバイトせえへんの?あ、ボンボンやから?^m^』
「アホな、零細機屋の息子がボンボンなわけあらへんで・・ 今年の9月までは三条の不二家でウェーターのバイトして てんけど、元々1年間だけって決めてたから辞めたんや。 今は不定期の引っ越しとか学生課のバイト募集の掲示板 見て行くねん。東野も大抵一緒やな♪で、まあ今日はタマタマ、スケジュールが空いておりますが、お譲さん、よろしかったら如何でしょうか♪(^_^)v」
『はい♪喜んで♪(#^.^#) 』

二人は協議の結果、まだ少し紅葉には早いと思ったが、
高雄ドライブウエーに行き先を決めた♪(^_-)-☆


 優一と瑛子を乗せた白いブルーバードは、五条通りを西に行き、天神側通りを北上する。
宇多野の竹林を過ぎて、磨き上げられた北山杉の立派な床柱を縦に並べた材木店の並ぶ道を山手に入ると、
もうそこは高雄の入り口にあたる。
やはり街中と違い、車窓から吹き込む風は冷たい。
「瑛子ちゃん、寒ない?」
『うん、大丈夫♪(#^.^#)気持ちイイ位♪』
優一の車は父親のもので、カセットテープは付いている
ものの、当時はまだ8トラックのカーステレオが主流で、
それも「ド演歌」ばかりだった(-_-)/~~~ピシー!ピシー!・・
かろうじてFMラジオのチューナーは付いていて、
FM大阪から流れる流行のフォークソング・ポップスがふたりの耳を楽しませた♪
しかしそれも、山手に入ると電波状態が悪くなり、AM放送、
それも地元の「近畿放送」が何とか入る程度になった。

山道をしばらく行くと、両側に人家や店が現われてくる。
道路わきの看板に「神護寺」とある。
ここも紅葉が有名な古刹だ。
優一はその看板の指す脇道に左折し、曲がりくねった道を
走らせ、ほぼ行き止まりの駐車場に車を停めた。

二人は車を降りて清滝川沿いを歩き、参道の石段を登り始めた♪
「瑛子ちゃん、ここからは歩きや♪結構きつい石段やで♪」
『ホンマ?しんどなったら林君におんぶしてもらうし♪(#^.^#)』
「・・・(T_T)・・おんぶ・・・・つぶれる・・・(+o+)・・」
『ん、もォ~~!私、そんな重ないよォ~!(ーー゛)』
「あはは、冗談♪冗談♪(^_-)-☆」
『「もォ~♪うふふ♪(#^.^#)』




清流の清滝川は、透き通るように水も澄み、冷たい程に感じる・・
実際車内にいた時より、気温は下がっていただろう。
しかし、参道の石段を登り始めた二人は逆に、薄ら汗ばむほどになってきた。
「エイコラ・・・エイコラ・・・エイコだよ♪(#^.^#)」」
『プッ♪ナニそれ~♪^m^』
つづれ織りの参道を一折れ、二折れすると、参道は平坦に
なり、拓けてきた。
『あ、ここ?』
「残念で~した!ホレ、これが神護寺の山門!」
一足先に進んだ優一が瑛子を振り返り指差した。
瑛子は優一の傍まで駆け寄り、指差す先を見ると、
100mほどつづく石段と、その頂上には左右に不動明王が守る、巨大な神護寺の山門がそびえていた。
『うわあ~~♪おっきい~♪(*^。^*) 』
瑛子の眼が輝いている♪
優一はここに来て良かったと思った♪

山門を入り、境内を散策する♪
まだ、紅葉には少し早いが、品種によっては赤く色づいたモミジもある。
本格的なシーズンではないにしろ、結構な数の
観光客も訪れていた。




優一は瑛子を境内端の展望台に誘った。
ここからは水尾の里の山々を見渡すことができる。
水尾の山々はモミジに限らず、漆・ブナ・クヌギの広葉樹が多く、早くも赤や黄色に色づき始めている。
山頂に開けた展望台には土産物やが店を開いている。
そこで優一は、土色の小さな皿を買ってきた。
「瑛子ちゃん、これ『カワラケ』って云うねん。あそこに鉄のワッカがあるやろ?
あのワッカにこのカワラケを投げ入れられたら、願い事が叶うんやで♪」
作品名:夢の途中2 (49ー86) 作家名:ef (エフ)