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夢の途中2 (49ー86)

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「4月から時々デートはしててんけどな、彼女、【なんかウチのこと、嫌いなんか好きなんか、林君の気持ちが、もひとつ分からへん・・(・_・;)・・】って嘆いてたわ・・
それがようやく8月やったかな?【好きって言うて貰った♪(^_-)-☆】ってことで、
正式に【彼氏・彼女】になったんやけどな・・・・
手ぇは握ってくれるんやけど、なかなかそこから先が進まへん・・・
彼女、可愛いんよ?【京南の天地マリ】言う位可愛いコやのに・・・・・・・
あの林ィ~~~~~~!(-_-メ)・・・・・
何にもせんまま、11月に【やっぱり僕、君のこと、ホンマに好きになってへん・・
このままやったら申し訳ない・・別れよ!】やて・・・どう思う?・・・・
あの【タレ目!】~~~~~!(-_-)/~~~ピシー!ピシー!」

瑛子は、顔も知らない優一の元彼女の心中(しんちゅう)よりも、その時の優一を心境を想った。
(『僕は君のこと、ホンマに好きになってない・・別れよ・・』か・・・
林君は彼なりに、誠意を持ってその子と別れたんと違うかな・・・(/_;)・・
それとも・・・案外プレーボーイ?・・アノカオデ?(;一_一))



「ま、もっとも、彼女、今勤めてる市役所の同僚に先月プロポーズされはって、来年の春結婚するんやて♪(^。^)y-.。o○
ホンマはな・・・・林君のバンド、ウチの都祭に呼んでくれって希望したんは・・・・・彼女の希望やってん♪^m^実はこの7月に、高校時代、林君らのバンドメンバーの
山木君言う人が海で亡くなって、うち等も同窓生やからお葬式に行ったんやけどなァ、林君らは【親友代表】で受け付けに居はってん。
中野さんも、・・・あ!、中野さん言うのがその彼女な?^_^;・・
中野さんも林君と1年ぶりくらいに会わはって、「またバンドやってんねんけど、山木が死んでしもたし・・」みたいな話になって、
中野さんにしたら、林君らが演奏できる目標が出来たら頑張れると思たんやろな
(-。-)y-゜゜゜・・ケナゲヤロ?
あ?コレ、内緒な♪^^;・・実行委員としては・・・マズイもんな^^;・・・    」

中野と云う優一の【元カノ】も、優一のことをいまだに
大切にしたいのだと感じた。

   寮の消灯時間はとっくに過ぎていたが、
   泰子の高校時代の【男と女の話】は
   まだまだ続いた♪(^_-)-☆






















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章タイトル: 第12章 募る想い1975年秋


 学園祭における優一達のバンド演奏は大盛況で終わったが、打ち上げの席で十分に話せなかった事がかえって互いの存在を意識させることになった。

「昭和50年10月31日
【京みやこ看護短大・みやこさい】の最終日は、林君達のバンド【カミカゼ】のコンサートをフィナーレに最高に盛り上がった!
私達の要望を聞いてくれて、一週間で大半の曲を拓郎やイルカの曲に変更してくれた!
皆知っている曲ばかりで、最後大教室は一体になった感じで、感動のあまり涙ぐむコまでいた!
コンサートが終わり、私達実行委員と林君のバンドや、音響のお手伝いをしてくれた林君のお友達の小川君達とお好み焼き屋で打ち上げした。
林君とは違う席になり、少しも話が出来なかったのは残念だったが、最後に全員が握手して別れた。
林君の手は大きくて、暖かった・・・・  」

こうして瑛子も優一も【日常】に戻ったのだが・・・・

瑛子はそんな切ない思いを振り切るように、ストイックに
勉学に励んだ。
それに比べ、ルームメートの泰子は殆ど【日替わり?】のようにこまめに、三人いるボーイフレンド達とデートしていた。
時には門限が過ぎ、寮長に内緒で裏口を、瑛子に開けて貰うのもしばしばだった。
今夜も門限を二時間近く過ぎた頃に帰って来た。
今夜は立命館の彼氏と映画を観て来たのだ。
「ああ~~、面白かった~♪(^_-)-☆瑛子ちゃんも観て来ィ~【ポセイドンアドベンチャー】良かったよォ~♪(*^。^*)
ああ、スカラ座の前で、林君に会ったわ(-。-)y-゜゜゜」
泰子の口から、懐かしい人の名前が出た♪




『え?林君も映画来はったん?(#^.^#)』
「(-。-)y-゜゜゜うううん、ウチらが映画館から出てきたら、表でバッタリ。  
バンド練習のかえりやて(^。^)y-.。o○今度、京都会館でコンサートするんやて♪」
『え!あの岡崎公園の?凄い!(@_@;)』
「ちゃうちゃう、『別館』やで、別館(-。-)y-゜゜゜300席位は入れるらしいけど・・
ほら、瑛子ちゃんにも前、言うたやろ?山木君のこと?
今年の夏に海で死んだ【山木昭次】って子、あの子の『追悼コンサート』やんねんて。
それで、早速チケット、買わされたわいさ(-_-メ)・・ま、お金は彼に出して貰ったけど♪(^_-)-☆
そいでな、この前学祭盛り上げてもらったしな、ここでも行きたい人居るんやないかなと思って、10枚預かって来たんやけど、瑛子ちゃん、いかへん?」 
『(#^.^#)うん♪イクイク♪』 
「ラッキ~イ♪(^_-)-☆こら幸先ええなぁ~♪(^v^)中野さんも行きたいやろし♪
あ、初子ちゃんにも言うたろ~♪^m^」 
『大井さん、私も協力するわ♪(#^.^#)』
「ホンマに~ィ?おおきに~い♪(*^^)vそんなんやったら、あと10枚貰っとくやったわ・・
足らんかったらナンボでも届ける言うてたけどな。
ああ、同志社にりっちゃん(立命館)に府立医大にそれぞれ5枚ずつ買わせて・・アアデモナイ、コウデモナイ・・」

♪(#^.^#)チケット→逢える♪→コンサート♪→逢える♪

瑛子には、泰子の後の話はもう耳に入らなかった♪



 優一の親友【山木昭次】は今年の夏、日本海の海で死んだ・・・
一浪して、今年の春、『浪速商業大学』に入学したばかりだった・・
アルバイト先である、【不二家・三条店】でその一報を受けた優一は、ただ、唖然とするだけだった。
何とか気を取り直し、店のマネージャーに事情を説明し、山木の自宅に向かった。
案の定、山木の家族は誰もおらず、留守番を任された近所の主婦が、「みんなで、舞鶴まで『お迎え』に行ったはる・・」と云った。
それでも優一は信じられなかった・・
(あんな元気な山木が・・・死ぬやなんて・・)

 山木昭次。
優一達とは京南高校で親しくなり、大林武・有田俊夫の四人で、『ザ・カミカゼ』と云うバンドを結成した。
その名の由来は、四人で行った、【京都丸山公園野外音楽堂】で行われたロックコンサートだった。
そのコンサートのメインはジョー中山率いる【フラワートラベリングバンド】
(ジョー中山はこの後、角川映画の「人間の証明」の挿入歌を歌い、一世を風靡するも、更に後、麻薬不法所持で逮捕された。)
折しも、彼らの演奏の途中に、夕立ちになった。
それでも優一達4人を含む野外音楽堂の聴衆には、かえって勢いを増加させる雨となってずぶ濡れになって熱狂した!
その時に演奏された曲に【カミカゼ】があった。
作品名:夢の途中2 (49ー86) 作家名:ef (エフ)