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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第六回・参】大菓の改心

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「で? なしたんよ」
滅多に車の通らない車道に横一列になって歩きながら京助が慧喜と悠助に聞く
「お使い~スーパー行ってほうれん草とレノアと~……」
悠助は頼まれたものを二つほど上げその後ポケットをゴソゴソして紙を取り出した
「モヤシとシーチキンとレタスと特売品の豚肉~」
ピンクの色上質紙に印刷されている広告を見ながら悠助が言う
「重いから中学校寄って京助と行きなさいってハルミママが言ったの」
ポケットに広告をしまいながら悠助が笑顔で言った
「さいですかー…;」
京助が遠い目をする
「ねぇねぇ慧喜とかいったっけ?」
南が悠助にべったりの慧喜に話し掛けた
「そうだけど何」
慧喜がそっけない返事をする
「あのさ俺服作るの好きなんだけど今度着てみてくれない?」
南が目を輝かせて慧喜に言った
「何で俺が…」
慧喜がブスッとして答える
「俺が着てもいいんだけどさ~…さすがに着て歩くとヤバイから; 俺一応男だし」
南が苦笑いで言った
「服って着てこそなんぼだしさー…な? 頼むって」
両手を合わせて慧喜に南が頭を下げた
「慧喜スタイルいいしさー似合うと思うんだよなー…なー? 悠?」
南が悠助に同意を求めた
「うん!」
おそらく意味はわかっていないのだろうけど悠助が元気良く返事をした
「悠助が言うなら…いいよ」
悠助が一言返事しただけで慧喜があっさりOKする
「やっり!」
南が嬉しそうに指を鳴らした
「ってかお前等どこまでついてくるんよ…; 中島と南逆方向じゃん;」
どこまでも同じペースでついてくる3馬鹿に京助が言った
「いーじゃん暇だし」
南が言った
「そー…ってか今時間ならたぶんミカ姉買い物に来てると思うから」
中島が道路の反対側に見えるスーパーを指差して言う
「あれ?」
坂田が声を上げた
「あれって…阿部ちゃんと本間ちゃんとミヨコじゃん」
トラックが一瞬視界を遮った
「あーべーちゃ-----ん!!」
悠助が阿部を大声で呼ぶと慧喜がむすっとふてくされた