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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第六回・参】大菓の改心

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「坂田」
そんな坂田に本間が声を掛けた
「ハイこれ」
そして差し出された紙袋と本間を坂田がきょとんとした顔で交互に見る
「本間ちゃん…それって…」
南が紙袋を指差して言う
「チョコ」
本間がさらっと言ったのに対し3馬鹿と京助がどよめく
「…本気で?」
坂田がほんのり顔を赤くして本間を見る
「そう」
本間が頷きながら言った
「俺に…」
「ううん柴田さんに」
周りが一気に凍りついた
「…柴田さん?」
中島がボソっと言うと本間が頷く
「よろしく」
にっこりと笑って坂田に紙袋を押し付けて本間が阿部の隣に戻る
「…ど…ドントマイーン;」
鳩が豆鉄砲食らったような顔をしている坂田の肩を南と中島、そして京助がかわるがわる叩いた
「今度はアンタの番」
本間が阿部の耳元でボソッというと阿部が鞄を握り締めた
「あれ? 坂田…どうしたんだっちゃ?;」
何かをお盆に載せて茶の間に戻ってきた緊那羅が今だどっかから還ってこれていない坂田を見て言った
「何だソレ」
京助が緊那羅の持っていたお盆を見て言う
白いさっきまで緊那羅が持っていたタオルが上にかけてあり何が乗っているのかわからない
「…んと…」
緊那羅がそのお盆をテーブルに置きタオルを取った
「坂田」
緊那羅に名前を呼ばれて半分還ってきた坂田が振り向くと目の前に差し出された小さな包み
「南と中島も」
同じく名前を呼ばれた南と中島にも緊那羅が小さな包みを差し出した
「悠助、慧喜…に矜羯羅と制多迦」
緊那羅がポンポンと名前を挙げつつ小さな包みを各々の前に置いていく
「これは阿部さんと…本間さんの」
ぽかんとして緊那羅の行動を見ていた阿部の前にも包みが差し出された
「そしてこれが京助の分だっちゃ」
最後に京助の手の上に小さな包みをおいて緊那羅がにっこり笑った
「おぉ! トリュフだ!」
包みを開いた中島が声を上げた
「ラムちゃんお手製?」
南が聞くとすこし照れながら緊那羅が頷いた
「ハルミママさんみたくはいかなかったんだっちゃけど;」
「いや美味いわ」
口にトリュフを放り込んだ中島が頷いた
「うん美味い美味い」
坂田も言うと緊那羅がホッとして笑う
「ホラ先こされた」
トリュフの包みを畳みながら本間が言うと阿部が横目で本間を見た