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双子魔法使いのお茶会 -翠と碧- + エピローグ

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あとがき



以下駄文です。
ご注意ください。


作品上、魔術師と魔法使いは違います。
魔術師はあくまで「人」が創りだしたまがい物です。
魔法使いは、世界を創ったとされる「傍観者組」が生み出したものです。

翠と碧は、傍観者組に生み出された「傍観者」です。
彼ら自身は中立で有り、蒼・紅どちらがどうなろうが関係ないのです。
猫たちの目から見える世界と自分が見る世界をただ「眺めている」だけなのです。

本当は心がない状態で生まれるのが「魔法使い」です。
それは寂しいと一寸したいたずらで、翠と碧は分裂しました。
元は一つの魂です。
双子と言っても魂を二つに分け、それぞれに器を用意した…と言うだけのです。
翠と碧、どちらが先ですか?と言う質問に対しては明確な答えがあります。
「翠」です。
彼も猫の黒同様、「飄々とした」タイプの「自分の好きな事しかしない」存在です。
彼らの人生もまた描きませんが最期は決まっています。
翠が生き残ります。
結局、何も出来ない存在出る自分たちに碧は絶望する…と言う流れです。
(拾って来た犬が傍観者によって消されると言う事が半分引き金になります。)

蒼達から様々なものを伝えられ、世界を知り己は何者なのかを問うてしまうのです。
そんな中で何も出来ないと言う事は、存在意義はあるのか?と言う質問に辿り着いてしまい、白い何もない部屋では「何も得られないのだ」と悟ります。
悟られた瞬間に傍観者たちが見ているレンズは濁るので、彼らからすればその存在は邪魔です。
翠が何もしない訳ではありませんが、自分の中に碧を取り込み「一つになる事」で安息を得る…そんな流れです。
でも、本当の安息ではなくて「見せかけの」ですが。
そうであっても、「自分を支える」為の装置としては十分な役目となる訳です。


エピローグに関しては、蒼達と猫達が出逢ってからの後日談の一部です。
猫たちはどちらに付くかを実は最初の時点で選んでいました。
傍観者達も、蒼が世界を滅ぼすと決めていたからです。
(だから黒に対しては「ごめん」と謝罪の言葉があった訳です。)
蒼は「世界を滅ぼすための装置」として生み出されたから、が理由になります。
最初から「人生を決められていた」のです。
でも蓋を開けてみると、紅が世界を滅ぼす事を選択しています。

結局「結末を手繰る」のはそれぞれ自身なのだと、そう言う風に当時の私は未来を観たかったのかもしれません。