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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第六回・弐】感情性長期

INDEX|17ページ/18ページ|

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「娘。慧喜は女だぞ?」
迦楼羅がさらりと言う
「だからなんなのよ! 第一…は?」
阿部が素っ頓狂な声を出して迦楼羅を見た
「慧喜は女だと言っている」
再度 迦楼羅が言うと阿部が慧喜を見た
「…マジかよ;」
京助も慧喜を見上げる
「失礼なヤツだねアンタ」
いつの間にか阿部と京助の前に立っていた慧喜が阿部に言った
「…な…ら女らしく【俺】とか使わないでよ!! ややこしいじゃない!!!」
阿部が怒鳴ると慧喜が手を伸ばし阿部の胸を揉んだ
「なぁッ!?;」
「…ペチャパイ」
慧喜がフンと鼻で笑い阿部の手を自分の胸に持っていく
「俺が自分のことなんて言おうが勝手だろ? こうやってアンタより胸があるんだから立派な女なんだけど? ペチャパイ」
にっこりと慧喜が笑う
「阿部ちゃんペチャパイなの?」
制多迦に抱きかかえられて屋根から下りてきた悠助が阿部に聞く
「ペチャパイとはなんです?」
乾闥婆が京助に聞いた
「あ~…乳が小さくて膨らみが足りないこ…」
「説明すんなッ!」
京助の頭を阿部が思い切り叩く
「ほ~…」
迦楼羅が感心した様に頷き阿部の胸を見ると乾闥婆が迦楼羅の前髪を思い切り引っ張った
「だッ!;」
迦楼羅が声を上げる

じゃあ慧喜さん僕の子供産めるの?」
悠助が慧喜を見上げて嬉しそうに聞く
「うん産める」
慧喜が悠助に抱きついた
「だから待てってんよ;」
京助が悠助の服を引っ張った
「何さまだ何かあるわけ?」
慧喜が京助を睨む
「ってかさっきまで殺すだの邪魔だの言ってていいのかコレで」
京助が言うと慧喜と悠助が顔を見合わせる
「…悠助怒ってる? 俺のこと…」
慧喜が聞くと悠助は首を横に振った後笑顔を返した
「怒ってないよ? 僕慧喜さん好きだよ?」
それを聞いた慧喜がまた悠助に抱きつく
「俺も悠助好きッ! だから子供産むッ!」
「だからソレはちょっと待てって;」
悠助に抱きついて嬉しそうに子作り宣言を繰り返す慧喜に京助が突っ込んだ