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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第六回・弐】感情性長期

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「きょんがらさんッ!」
名前を呼ばれた矜羯羅が振り向く
「悠助…大丈夫なの?」
驚きと心配が混ざった顔と口調で矜羯羅が悠助に聞いた
「うん…あのね…」
頷きと同時に返事をして矜羯羅の後ろにいる慧喜を見た
「…慧喜さん…」
悠助が慧喜の名前を言うと慧喜が睨む様に悠助を見た
「…謝らないからな」
吐き捨てるように言い悠助から顔を逸らした
「違うんだよ…僕も慧喜さんだから」
悠助が少し大きな声で言った
「僕も慧喜さんと同じなんだもん…同じだったんだもん…沙織ちゃんなんかいなくなればいいって思っちゃったんだ…」
悠助が慧喜を真っ直ぐ見ながら話し始めた
「だからね僕慧喜さんと同じ…でも邪魔とかいらないとか僕言われて凄く悲しくて…だからそれは言っちゃいけないんだってわかったんだ」
慧喜がゆっくりと悠助に顔を向けた
「でね…僕考えたんだよ? ちゃんと…そう言われたらそう言った人も寂しいと思うからその人も僕好きになろうって。だから…」
だんだん言いたいことが上手く表現できなくなってきたのか悠助の声が小さくなっていく
「…僕 慧喜さん好きだよ」
笑顔で悠助が言った
「…うすけ…」
制多迦が目を細めて微笑んだあと欠伸をすると矜羯羅に頭を叩かれた
「俺は…お前なんか…」
慧喜が小さく言う
「だからえ…うわっ;」
「悠助!;」
さっき京助が言った【滑るから気をつけろ】という言葉
慧喜(えき)に語りかけるので忘れていた悠助が足を滑らせた
雪下ろしの手間を省くためか昔のトタン屋根は斜めに取り付けてあり絶好調に滑る
「悠助!」