WHITE BOOK
「スパイラルとジュエラルを合わせて源力操作(げんりょくそうさ)、フィアルの言葉ではマテリアルって言うんだ。」
想楽は白本を抱えたその体勢のまま、ソアラの螺旋模様をじっと見つめる。
「それじゃあ、言うなればその螺旋模様は、魔法の杖みたいなものなんだ。」
「うん、そう思ってもらって間違いないと思うよ。」
ソアラは肯定の言葉を告げると立ち上がり、机の上から何やらメモ用紙とペンを取ってきた。紙の上に6つの漢字を並べ、それを時計回りに矢印で繋いでいく。
「えーと、1人につき1つの属性を生まれつき持ってるんだ。炎は氷に強い。氷は風に強い。風は土に、土は雷に、雷は水に、水は炎に強いよ。あたしは炎属性を持ってるから、氷に強くて水に弱いよ。」
どうやら属性の話であるようだ。12時の位置に書かれた「炎」から、2時の位置に書かれた「氷」に向かって矢印が書かれているため、これはどの属性が何に強いかを示す図らしい。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ