WHITE BOOK
第7章:源力操作(Material)
「ごめんごめん、お待たせ。」
少しして、ソアラが戻ってきた。ソファーに座って白本を抱えていた想楽が急に立ち上がる。
「見たよ!今の、何?」
今にもつかみかかろうとする勢いでまくし立てる。ソアラはもう苦笑いするしかない。
「あはは……想楽の世界には、ああいうのはなかったんだったね。」
想楽をソファーに座らせ、ソアラも鏡台のスツールに座る。それから、人差し指の螺旋模様を見せた。
「フィアルにはみんなこれが付いてるっていうのは教えたよね?」
「うん。ディアルには宝石みたいなのが付いてるんだっけ?」
「そうそう。で、この螺旋模様とかディアルのオーブとかは、空気中の源力(げんりょく)っていうのを集めて、それを思い思いの方法で発動することができるんだ。これでするのは螺旋法術(らせんほうじゅつ)、オーブでするのは羅珠法術(らじゅほうじゅつ)。それぞれ略して法術と珠術(じゅじゅつ)で、スパイラルとジュエラル、とも言うよ。」
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ