WHITE BOOK
翌日にセイファーと美羅乃も無事見送り、次はいよいよ想楽たちが出発する番だ。
夜、想楽は眠ることができず、水をもらいにリビングへ向かう。そこには、頼斗とりぼんがいた。りぼんは電話の受話器を持ち、誰かと話しているようだ。
「どうしたの、頼斗さん?」
電話の邪魔をするのも悪いので、隣の頼斗に聞いてみる。
「あぁ、アリスですよ。アリスたちも無事にセイラル支部に着いたみたいです。」
りぼんの相手はアリスのようだ。着いたということは、セイラル支部からかかってきているのだろう。
「……うん、うん……分かった。想楽お姉ちゃんに聞いてみるね。」
受話器をおろしたりぼんがこちらを振り返る。そこで想楽がいることに気付いたようだ。
「あ、想楽お姉ちゃん。起きてたんだ。」
「うん、ちょっと目が冴えちゃってね。で、私に聞くことって?」
「それなんだけどね。あ、頼斗さんも。」
頼斗にも聞くように促し、りぼんは電話の内容を話し始める。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ