WHITE BOOK
時間は朝の9時半。
エランド2人と白本の使徒3人、それからあの場にいた頼斗が団長室に集まった。席の位置は前の会議と同じで、頼斗は嵐の椅子を借りてアリスの隣に座っている。
まずは頼斗とりぼんから、アリスとソアラに昨日の出来事が報告される。いきなり驚いたり怒ったり安心したりする2人の表情は、見ていて何か楽しい。
「そうだったのかー……。」
「そりゃ、何事もなくてよかったよ。」
最終的に穏やかな顔に落ち着いたアリスが、漏らすようにそう呟いた。
「ねぇアリスお姉ちゃん。ミルリーフの中だったら、スターシーカーも捕まえて大丈夫なんだよね?」
「うん、まぁそうだね。」
「ミルリーフにも警察があるんだったら、どうしてあの時まったく動いてなかったの?結構な規模だったし大きい車も停まってたから、通報があってもおかしくなかったはずだけど。」
りぼんの質問に、アリスはなぜだか苦笑いする。
「そりゃー……ミルリーフの警察ってのが、世界で一番弱い警察だから、だろうね。」
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ