WHITE BOOK
第15章:鍵(Key)
「ドンパプナカパニゲダニ、アザプジメピャメラニニボヒ――」
解らない言葉で話しかけられ、首をかしげる。
「サァ、ホペン。ガダカパダッバソエ。」
それでもなお、解らない言葉をつむぐ少女の背には、水色の大きな翼があった。
顎の下に指を添えて、少し考える素振りをしてから。
「きみは、このせかいをどうおもう?」
君はの「は」までもしっかり発音して、質問してきた。すぐに答えを出すことができず、考える。
「ガバギアエ、」
帰らない返事を待つこともなく、少女は翼をゆっくりと動かしながら言った。
「ギュモプボピマニ、ビスインパワケズ、ニキボパニサカポニ……ヘンクプナカパニロゾトグンナ。」
意味など解るはずもない。が、言っていることはきっと正しい。
同意の意味を込めて、頷いた。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ