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　さて、この資料。
　この世界の人は全員がフィアル名とディアル名、２つの名前を持つはずなのに、この資料にはディアル名しか書かれていない。それに、オーブの色が書かれていることから、リストアップされている人は全員ディアルだろうか。属性は１つしか書かれていないし、型式は２つ書かれているから、ハーフではないだろう。
「これ……全部ディアルだよね？」
　一応アリスに確認を取る。資料を見ている間に、アリスは席に戻っていた。
「――そうだよ。」
　若干アリスの声のトーンが低い。表題に「被害者」とあるように、あまりいい情報ではないのだろう。想楽は頭の中を少し整理してみることにした。
　被害者のディアル達。属性と色まで書かれた詳細なオーブの情報。宝石の加工と卸売を行っている会社、フリーダム株式会社。
「スターシーカーはディアルを……いや、待ってよ。まさかとは思うけど……。」