WHITE BOOK
「本当なら殺人未遂で警察が動くべきなんだけど……どういうわけか、セイラルの警察って全然動かないんだ。」
りぼんが言った言葉に、想楽もセイファーも驚く。
「えぇっ?」
「どうしてですか?」
疑問にはアリスが答える。
「相手がスターシーカーだからだよ。」
当然、納得がいくわけがない説明に、2人は憤りを隠せない。
「スターシーカーだったら人殺していいってこと?それじゃ納得できないよ。」
「うーん、何て言えばいいかな……。」
頭をぼりぼりかきながら、アリスは考える。そして思いついたように、今度は質問した。
「スターシーカーが普段何やってるか、知ってる?」
聞かれてみて思う。想楽がスターシーカーについて知っていることは、嵐を刺した人間がそうであることと、エリザ・メルトンが率いているということだけだ。普段の活動については何も聞かされていない。
「そういえば、知りませんね。」
セイファーも聞かされていないようで、そう言った。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ