WHITE BOOK
ここで、また知らない単語が出てきた。
「弱属性って?」
この質問にはソアラが答える。
「自分の属性に強い属性のことだよ。」
想楽は、ずっと胸ポケットの携帯にはさんでいた属性の相関図を取り出す。りぼんとセイファーもそれを覗き込むように身を乗り出した。
「ちなみに、自分の属性に弱い属性は強属性って言うよ。これは光と闇にはない言い方なんだ。」
炎属性のソアラにとっては水が弱属性に、氷が強属性になるらしい。それから、対角線上にある属性――ソアラにとっては土――は対属性と呼ばれることもついでに教わった。
「ぼくの世界にも似たようなシステムがあるんですけど――自分と違う属性が入れば、拒絶反応とかあったりしますよね?」
セイファーが聞くと、アリスが頷いて答える。
「強属性が入るぶんには、自分で中和できちゃうからそんなに影響ないんだけどね。弱属性は自分の属性で体外に追い出すことができないから、中和剤を入れるしかないんだよ。」
アリスによると、嵐の属性は風。つまり、体内に氷属性の源力が入り込んでいるようだ。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ