WHITE BOOK
「さて、迎えが来てるはずなんだけど……」
ぐるりとソアラがあたりを見回す。想楽とセイファーはどんな人がどんな方法で迎えに来るかを知らないので、ソアラのその様子を見ている。
すると、セイファーの白本の表紙にある名前がオレンジ色に光り始めた。
「どうしたんですか、アイリスさ――っ!」
問いかけてから、本を開こうとするセイファーが急に目を見開いた。それと同時に山吹色の光――セイファーのPSIの響きがあふれ出す。すぐさま後ろを向いて右手を前に突き出し、そこへ響きを飛ばした。
バシン!
その瞬間、その場を支配したのは大きな音。響きの向こうからの音は、青紫に光るものを伴っていた。思わず想楽もソアラもその方向を向いてしまうほど衝撃的な音であり、光だった。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ