WHITE BOOK
第11章 聖族主義(Fairlism)
想楽達3人は、船が来るまでの時間をつぶすため市場の観光を楽しんでいた。
今朝あがったばかりの魚を試食したり、生簀の中をじっと見つめてみたり、帆立貝の発送を店の人に頼んだり――順に想楽、セイファー、ソアラの行動だ――そうこうしているうちに、あっという間に時間が過ぎていく。
その間に分かったことがあった。
epochの通貨単位は「粒(りゅう)」。点在する自動販売機の飲み物が1本12粒であることから、だいたい1粒には10円くらいの価値があるのだろうと推測する。
船に乗るのが14時の予定なので、昼食もここで食べることになり、3人はソアラの親戚が経営しているというそば屋に行くことにした。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ