WHITE BOOK
そういえばエリアって、上は守れるのかな?
気付いたときには、もう真白障壁の白いバリアの中にセイファーと2人でいる状態だった。上を向くと、そこもまた白い。
何が起きたか理解できていないらしいセイファーは、周りを見回してその白さに驚いていた。
「うわぁ、白いですねぇ。」
それからくるりと向きを変え、想楽に向き直る。
「ありがとうございます、想楽さん。」
「ううん、いいの。私これくらいしかできないから。」
ペンを持ったままの手で頭をかきながら、礼に答えた。
「……後で、今のちゃんと説明してよね。」
「ソアラさんにも説明したいので、合流してからでよければ。」
「うん、もちろんいいよ。」
その返事を聞き、想楽は笑顔を隠せない。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ