WHITE BOOK
思わず本音が出てしまい、慌ててソアラに同意を求める。ソアラも、後ろのサリーも頷いてくれた。
「君の世界って、そんな女性的な男性ばっかりなの?」
「女性なはずの私の妹より、女性に見えるんですけど。」
「ええぇー……。」
思わず左の肩を押さえていた右手がケープの外に出てきてしまうほど、彼女――否、彼は困惑していた。
「どうしてみなさん、そんなに間違えるんですかぁ?クフィスさんも、美姫さんも……。」
彼の口から、知らない名前と知った名前が出てくる。やはり彼は美姫と一緒にいたようだ。
「美姫と一緒にいたんですよね?えーと……?」
今までケープに隠れて見えなかった右手には、スパイラルもオーブもない。白本と思われる白いブレスレットも、右手につけられていた。
「あ、申し遅れました。ぼくはセイファー・リバティと申します。」
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ