WHITE BOOK
「……あ、ごめんなさい。」
今度は、3人共に理解できる言葉だった。言葉が通じると分かり、想楽もソアラも安心した。
「あなたがソアラさんですか?」
消え入りそうなソプラノの声で、彼女はソアラに問いかけた。ソアラは頷いて、質問を返す。
「うん、そうだけど……君が、みるむが連れてきた白本の使徒だよね?」
「みるむさんが言ってた“本の魔法使い”さんがそうだとしたら、ぼくがそうですよ。」
少し微笑んで、彼女は質問に答えた。
「本の魔法使い……ねぇ。」
「間違ってはないよね。みるむらしい表現だなぁ。」
ソアラは苦笑いを浮かべていた。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ