WHITE BOOK
そういえば、エリカの名を聞いたのはソアラが退室した後だった。
想楽はエリカのこと、慈愛乃闘神のこと、白本術のことを簡単に説明した。
「へぇ、じゃあ本当に白本には意思があるんだね。それだけじゃなくて名前もあるなんて。」
感心して言ったソアラの言葉に反応したのか、白本の表紙の名前が光り始める。どうしたのかな、と首をかしげるソアラ。想楽にはその意味が分かり、本を開いた。
そこに書いてあるエリカの言葉を読む。そして、少し恥ずかしそうに顔を赤らめながら、そのページをソアラに見せた。
「……あはは、どういたしまして。」
ソアラはその言葉に素直に喜んでいた。
《想楽様は、我が思った通り優秀な方です。届けてくださり、ありがとうございます。》
そのページにはこう書いてあった。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ