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　「ブリザードっ！」
　コウジの白が放たれる。それは予測通り氷の波動のジュエラル。そしてその術名の通り、暴風雪となりこちらへ向かってきた。
　猶予はない。
　想楽は先程からずっと左手に握り、コウジに見えないよう背中側に隠していた白本を確認する。右手からはまだ白い光が消えない。ペン先が足元を向いていることも、再度確認する。ここで唱えるべき型式も術名も、忘れてはいない。
　声高々に、想楽は白本術を完成させた。
「エリア、真白障壁（ホワイトバリア）！」
　その瞬間、想楽の視界は白に包まれた。