WHITE BOOK
「そ、そうか。お前がずっと隠れていやがった最後の1人か。」
急に声の調子が変わり、想楽はなんだかおかしくなって少しにやけてしまう。
「だったら、どうすんのよ。」
言っていることや表情とは裏腹に、少し弱気な声が出た。コウジは右手の関節をぽきりと鳴らしながら言う。
「何も抵抗しないってなら、下の集団に加えてやってもいいぜ?」
なんだか変な上から目線である。想楽は少し対抗して、こちらも変な言い回しをしてみた。
「こうやって源力集めてるの、見て分からない?」
言って右手の光を顔の横まで持ち上げる。当然、ペン先は地面に向けたままだ。
作品名:WHITE BOOK 作家名:アリス・スターズ