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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【第五回・伍】スノー・スマイル

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「乗りかえって…私はっ;」
「…金名さん…?」
呼ばれたくない呼び方をされて緊那羅が振り返る
「宮津…さん…?」
緊那羅が記憶の彼方から引っ張りだしてきた名前を言う
「やっぱり! おかしな格好してるから声かけるか迷ったんだけど…何してるの?」
嬉しそうに駆け寄って緊那羅に笑顔を向ける
「オイ…誰だコノお嬢さん」
浜本が京助を肘でつついて聞く
「前にチョコッと知り合った先輩」
「ほーん…」
京助が答えると浜本が【そうかそうか】という風に何度か軽く頷いた
「えっと…南の手紙…あれ?」
緊那羅が言葉を途中で止めて宮津の左手を見た
「?…あ、これ? そこの雪だるまのところで拾ってこれから郵便局…」
「それだ-------ッ!!!」
京助がいきなり大声を上げた
「え…何?;」
南がダッシュで宮津に駆け寄り手紙を手から奪い取ると裏を見た
そこに書かれていたもの

【きただありす】

「あった…」
南がボソッと呟く
「あった-----ッ!!」
そして今度は叫ぶ
少し湿っている封筒を頭上高く掲げて南が笑う
封筒の封の部分にはウサギのシール
ひらがなだけで書かれた宛名
少し曲がっている切手
「よかったな南」
坂田が声を掛けると少してれたように南が手紙を顔の前で振って笑う
「もう飛ばすなよ?」
京助が落とした迦楼羅をもう一度背負いなおして言った
「…何だかわからないけど…いいこと?」
宮津が緊那羅に聞くと緊那羅が微笑んで頷く
「じゃぁ見つかったって阿部達に連絡しねぇと…坂田!!」
浜本が坂田に言う
「なんで俺よ…;」
坂田が緊那羅にかけた上着から携帯を取り出して開いて…止まった
「…どうした?」
止まったままの坂田に中島が何事かと携帯を覗き込む
「…メアドと番号しらねぇ」
坂田が遠い目のまま言った